黒夜行

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倒立する塔の殺人(皆川博子)

内容に入ろうと思います。
が、本書は内容紹介がなかなか難しいんだなぁ。
かなり入り組んだ構成の物語になっています。
舞台は、太平洋戦争末期の女学校。
空襲が激しくなる東京で、身近な人がどんどんと死んでいく中で、少女たちは授業も受けられず、飛行機の部品を淡々と作っている。
阿部欣子(イブ)は、いろいろな事情があって友人の三輪小枝宅に居候することになった。そこで小枝から、ある一冊のノートを手渡される。それは、<倒立する塔の殺人>と書かれ、中は複数の手書きの文章が連なったものだった。
よくわからないまま、イブはそのノートを読み始める。読み進めていく内に、どうやらそれは、複数の人間で書き継いだ小説のようなものだ、ということがわかってくる。
<倒立する塔の殺人>は、二つのパートに分かれている。一つは、そのノートに文章を書くことになった少女たちが、どういう経緯でそのノートを手にし、文章を書くことになったのか、という現実を写しとった話が描かれていく。
そしてもう一つは、死去したロスタンという教師の代わりにやってきたサマンという教師が、女学校の生徒であるミナモと関わっていく、という物語だ。
あらゆる経緯によって複数の少女たちの手に渡ることになったそのノート。小枝は、そのノートにも文章を寄せている上月という先輩の死に不審なものを感じている。それをイブに解き明かして欲しいと期待してそのノートを渡したのだが…。
というような作品です。
この作品も僕にとってはなかなか評価の難しい作品だなぁ。
僕は、これは凄い作品だ、ということは分かるんです。でも、僕にはちょっと難しすぎます。
本書の魅力は、終戦間際の少女たちの生き方をリアルに描き出しているという点と、ミステリ的な物語の二点があると思うのだけど、僕にはミステリ的な部分は正直まったくわかりませんでした。ノートに書かれた物語と現実がかなり複雑に絡まり合っていく物語で、僕には目の前のストーリーを追うのが精一杯でした。もうちょっとじっくり時間を掛けて丁寧に丁寧に読んだら、また違ったかもしれないのだけど。難しかったなぁ。この作品、親本が理論社から出てて、そこのYAシリーズみたいなところから出てるんです。つまり、ヤングアダルト的な人向けに一応書かれているはずなんです。ホントに、みんな、この小説読めるのかなぁ。僕にはかなりハードル高かったんだけど。
終戦間近を生きる人々の物語、という点ではなかなか面白く読めました。僕があんまり得意とする時代設定ではないので、やっぱり読むのはちょっと大変だったのだけど、かなり細かなところまで当時の日常を描き出しているという風に感じました。皆川博子の作品は他に「開かせていただき光栄です」しか読んでないんだけど、どちらも、現代の日本ではない世界の日常について相当に細かな描写をしている作品で、そういう部分は本当にちょっと凄いなと思いました。
表紙はかなり好きなんですよね。凄くいいと思います。僕はやっぱりこういう作品を読むと、自分の読解力のなさを実感させられます。いつかこういう作品をきちんと読めるような人になりたいものなのだけどなぁ。

皆川博子「倒立する塔の殺人」



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[4156]

こんにちは。12月が近いとは思えないほどの暖かさですね。

この本には関係ない話題で恐縮ですが、今何気なくブログランキングを見ましたら、この黒夜行が第4位にランクされていました。あとひと頑張りでBEST3位ですよ! 頑張ってください。と言いましても、どうすれば投票できるのか、私にはサッパリです(汗)。応援したい気持ちは溢れるほどあるのですが…。

またまた話題を変えて、気象予報士講座のことで少々…。熱が冷めないうちにと思いまして、予報士関連の本を3冊ほど買ってみました。「文系にでも分かる云々」とか「合格攻略本」とかです。文系と理系が歴然と世の中に存在するはずはなく、「私、バリバリの文系なので数式は苦手です!」と言い放てる人は、気象予報の勉強には無理らしいと私なりに漠然と理解してきました。そこで買い込んだ数式の解説本ですが、最初のページにあったのは《A×BをABと書いて、×は省略できる》という一文です。《割り算では上の数字(分子)を下の数字(分母)で割ります》とありました。これって一体どういう読者を想定して書かれているの?と思わず退いてしまいました(笑)。息子に見せたら大笑いされました。予報士試験に取り組んでいる層が広いとはいえ、ここまで…という感じです。ですが、折角買った本ですので、有効利用するつもりですが。

つい最近、私の読書メモノートが18冊目に突入しました。1200冊程度は記録したことになります。なかなかですよね(自画自賛?)。私の読書のライフラインのこの黒夜行のますますの発展を祈念しております。朝夕寒くなりましたので、お体に気をつけてくださいね。

[4157]

こんばんはです。えー!暖かかったですか?結構寒かったような気がするんですけどね~。

ブログランキングは、たぶんそのランキングサイトの僕のブログのところをクリックすれば、投票したことになるような気がします(僕もよくわかってないんですけど、たぶんそうだろうと思って自分では毎日クリックしてますよ~)

そのレベルの本って、凄いですね~。でも、偏差値最低ランクの大学生とかだと、割り算も出来ない、なんて話も聞きますし(都市伝説かもしれませんが 笑)、案外需要はあるのかもしれませんよ。僕も退いちゃうと思いますけど(笑)。まあでも僕だって、歴史の年号とか常識的なものさえ知らないし、昭和・明治・大正の前は江戸?とか、そういうレベルで知識がないんで、分野によっては人のこと言えないかもなぁ、とか思ったり。

読書ノート、凄いですね~。僕もブログに感想書いてるのはたぶん2000冊を超えてますけど、ただ手書きでやれって言われたら挫折します…(笑)。僕もまあ、どうにかなんとかして本を読み続けて感想を書き続けようと思います。お互いに頑張りましょう~

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2013年ベスト

2013年の個人的ベストです。

小説

1位 宮部みゆき「ソロモンの偽証
2位 雛倉さりえ「ジェリー・フィッシュ
3位 山下卓「ノーサイドじゃ終わらない
4位 野崎まど「know
5位 笹本稜平「遺産
6位 島田荘司「写楽 閉じた国の幻
7位 須賀しのぶ「北の舞姫 永遠の曠野 <芙蓉千里>シリーズ」
8位 舞城王太郎「ディスコ探偵水曜日
9位 松家仁之「火山のふもとで
10位 辻村深月「島はぼくらと
11位 彩瀬まる「あのひとは蜘蛛を潰せない
12位 浅田次郎「一路
13位 森博嗣「喜嶋先生の静かな世界
14位 朝井リョウ「世界地図の下書き
15位 花村萬月「ウエストサイドソウル 西方之魂
16位 藤谷治「世界でいちばん美しい
17位 神林長平「言壺
18位 中脇初枝「わたしを見つけて
19位 奥泉光「黄色い水着の謎
20位 福澤徹三「東京難民


新書

1位 森博嗣「「やりがいのある仕事」という幻想
2位 青木薫「宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論」 3位 梅原大吾「勝ち続ける意志力
4位 平田オリザ「わかりあえないことから
5位 山田真哉+花輪陽子「手取り10万円台の俺でも安心するマネー話4つください
6位 小阪裕司「「心の時代」にモノを売る方法
7位 渡邉十絲子「今を生きるための現代詩
8位 更科功「化石の分子生物学
9位 坂口恭平「モバイルハウス 三万円で家をつくる
10位 山崎亮「コミュニティデザインの時代


小説・新書以外

1位 門田隆将「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日
2位 沢木耕太郎「キャパの十字架
3位 高野秀行「謎の独立国家ソマリランド
4位 綾瀬まる「暗い夜、星を数えて 3.11被災鉄道からの脱出
5位 朝日新聞特別報道部「プロメテウスの罠 3巻 4巻 5巻
6位 二村ヒトシ「恋とセックスで幸せになる秘密
7位 芦田宏直「努力する人間になってはいけない 学校と仕事と社会の新人論
8位 チャールズ・C・マン「1491 先コロンブス期アメリカ大陸をめぐる新発見
9位 マーカス・ラトレル「アフガン、たった一人の生還
10位 エイドリアン・べジャン+J・ペタ―・ゼイン「流れとかたち 万物のデザインを決める新たな物理法則
11位 内田樹「下流志向 学ばない子どもたち 働かない若者たち
12位 NHKクローズアップ現代取材班「助けてと言えない 孤立する三十代
13位 梅田望夫「羽生善治と現代 だれにも見えない未来をつくる
14位 湯谷昇羊「「いらっしゃいませ」と言えない国 中国で最も成功した外資・イトーヨーカ堂
15位 国分拓「ヤノマミ
16位 百田尚樹「「黄金のバンタム」を破った男
17位 山田ズーニー「半年で職場の星になる!働くためのコミュニケーション力
18位 大崎善生「赦す人」 19位 橋爪大三郎+大澤真幸「ふしぎなキリスト教
20位 奥野修司「ねじれた絆 赤ちゃん取り違え事件の十七年


コミック

1位 古谷実「ヒミズ
2位 浅野いにお「世界の終わりと夜明け前
3位 浅野いにお「うみべの女の子
4位 久保ミツロウ「モテキ
5位 ニコ・ニコルソン「ナガサレール イエタテール

番外

感想は書いてないのですけど、実はこれがコミックのダントツ1位

水城せとな「チーズは窮鼠の夢を見る」「俎上の鯉は二度跳ねる」

2012年ベスト

2012年の個人的ベストです
小説

1位 横山秀夫「64
2位 百田尚樹「海賊とよばれた男
3位 朝井リョウ「少女は卒業しない
4位 千早茜「森の家
5位 窪美澄「晴天の迷いクジラ
6位 朝井リョウ「もういちど生まれる
7位 小田雅久仁「本にだって雄と雌があります
8位 池井戸潤「下町ロケット
9位 山本弘「詩羽のいる街
10位 須賀しのぶ「芙蓉千里
11位 中脇初枝「きみはいい子
12位 久坂部羊「神の手
13位 金原ひとみ「マザーズ
14位 森博嗣「実験的経験 EXPERIMENTAL EXPERIENCE
15位 宮下奈都「終わらない歌
16位 朝井リョウ「何者
17位 有川浩「空飛ぶ広報室
18位 池井戸潤「ルーズベルト・ゲーム
19位 原田マハ「楽園のカンヴァス
20位 相沢沙呼「ココロ・ファインダ

新書

1位 倉本圭造「21世紀の薩長同盟を結べ
2位 木暮太一「僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?
3位 瀧本哲史「武器としての交渉思考
4位 坂口恭平「独立国家のつくりかた
5位 古賀史健「20歳の自分に受けさせたい文章講義
6位 新雅史「商店街はなぜ滅びるのか
7位 瀬名秀明「科学の栞 世界とつながる本棚
8位 イケダハヤト「年収150万円で僕らは自由に生きていく
9位 速水健朗「ラーメンと愛国
10位 倉山満「検証 財務省の近現代史

小説以外

1位 朝日新聞特別報道部「プロメテウスの罠」「プロメテウスの罠2
2位 森達也「A」「A3
3位 デヴィッド・フィッシャー「スエズ運河を消せ
4位 國分功一郎「暇と退屈の倫理学
5位 クリストファー・チャブリス+ダニエル・シモンズ「錯覚の科学
6位 卯月妙子「人間仮免中
7位 ジュディ・ダットン「理系の子
8位 笹原瑠似子「おもかげ復元師
9位 古市憲寿「絶望の国の幸福な若者たち
10位 ヨリス・ライエンダイク「こうして世界は誤解する
11位 石井光太「遺体
12位 佐野眞一「あんぽん 孫正義伝
13位 結城浩「数学ガール ガロア理論
14位 雨宮まみ「女子をこじらせて
15位 ミチオ・カク「2100年の科学ライフ
16位 鹿島圭介「警察庁長官を撃った男
17位 白戸圭一「ルポ 資源大陸アフリカ
18位 高瀬毅「ナガサキ―消えたもう一つの「原爆ドーム」
19位 二村ヒトシ「すべてはモテるためである
20位 平川克美「株式会社という病

2011年ベスト

2011年の個人的ベストです
小説
1位 千早茜「からまる
2位 朝井リョウ「星やどりの声
3位 高野和明「ジェノサイド
4位 三浦しをん「舟を編む
5位 百田尚樹「錨を上げよ
6位 今村夏子「こちらあみ子
7位 辻村深月「オーダーメイド殺人クラブ
8位 笹本稜平「天空への回廊
9位 地下沢中也「預言者ピッピ1巻預言者ピッピ2巻」(コミック)
10位 原田マハ「キネマの神様
11位 有川浩「県庁おもてなし課
12位 西加奈子「円卓
13位 宮下奈都「太陽のパスタ 豆のスープ
14位 辻村深月「水底フェスタ
15位 山田深夜「ロンツーは終わらない
16位 小川洋子「人質の朗読会
17位 長澤樹「消失グラデーション
18位 飛鳥井千砂「アシンメトリー
19位 松崎有理「あがり
20位 大沼紀子「てのひらの父

新書
1位 「「科学的思考」のレッスン
2位 「武器としての決断思考
3位 「街場のメディア論
4位 「デフレの正体
5位 「明日のコミュニケーション
6位 「もうダマされないための「科学」講義
7位 「自分探しと楽しさについて
8位 「ゲーテの警告
9位 「メディア・バイアス
10位 「量子力学の哲学

小説以外
1位 「死のテレビ実験
2位 「ピンポンさん
3位 「数学ガール 乱択アルゴリズム
4位 「消された一家
5位 「マネーボール
6位 「バタス 刑務所の掟
7位 「ぐろぐろ
8位 「自閉症裁判
9位 「孤独と不安のレッスン
10位 「月3万円ビジネス
番外 「困ってるひと」(諸事情あって実は感想を書いてないのでランキングからは外したけど、素晴らしい作品)