黒夜行

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フェルマーの鸚鵡はしゃべらない(ドゥニ・ゲジ)

今日もネットから記事を引っ張ってきます。
まずは、読書メーターというサイトが発表した、2009年上半期読んだ本ランキングについて。
記事はこちら。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090721-00000016-rbb-ent

読書メーターというサイトについては詳しいことは知らないけど、たぶんブログのように感想をアップするか何かするサイトで、でそのアップされた量を元にランキングが計測されているんだろうなという感じがします。
あくまでも、読書メーターといサイトをやっている人の中でのランキングなので、これが日本人全体のランキングになるわけではないんでしょうけど、結果はなかなか面白いなと思います。実際本屋にいて感じるのは、5位以下にある本の方が4位以上にある本より売れているということです。特に「秋期限定栗きんとん事件」は、確かにそこそこ売れましたけど、売れ筋のランキングではこんなに上位に入ってくる作品ではないという感じがします。
コミックの方は特に何か分析できるほどデータはありませんけど、「聖☆おにいさん」と「バクマン」が圧勝という感じですね。僕も「聖☆おにいさん」は読んじゃいましたからね。面白いです。
読書メーターというサイトはそこまでメジャーなサイトではないと思うので、mixiぐらい規模の大きな媒体で集計してもらえるともっと面白いんだろうと思うんだけど、なかなか面白いことやってるなという気がしました。
さてもう一つの話題。こちらは、大手出版社であるリブロが、長らく品切れだった作品を一部買い切る形で出版社に重版させたという話。
記事はこちら。

http://www.shinbunka.co.jp/news2009/07/090728-01.htm

リブロ日暮里店は、吉村昭の縁のある地域にあるようで、もともと吉村昭の著作が売れていたとのこと。そこで出版社に重版の打診をし続け、リブロが一定部数買い切るという条件で重版が決まったとのことです。
不況だ不況だと言われている時代に、こういうことが出来るというのは素晴らしいですね。出版業界は今、一日に200点の新刊が出ると言われていて、だからサイクルがものすごく速い。本も、売れ筋以外の作品はどんどん品切れ(実質的な絶版)になるし、著者が亡くなったりするとその傾向がさらに強くなるそうなんです。だから良作であってもどんどん流通に乗らなくなって、古本屋でしか買えなくなってしまう。
だからこそ、書店の力で出版社に重版をさせるというのは素晴らしいなと思いました。なかなか出来るものではないと思います。それに、リブロ日暮里店での実績を元に、リブロの商品部というところが動くというのもいいですよね。風通しがいい会社なのかな、という感じがしました。
厳しい出版・書店業界ですけど、文化的な役割を忘れていないというのは素晴らしいなと思いました。
そろそろ内容に入ろうと思います。
古書店のオーナー・リュシュ氏、古書店で働くペレット、耳の不自由な少年マックス、マックスの兄と姉で双子のジョナサン&レアは、一つ屋根の下で暮らしている。
ある日マックスがどこからか鸚鵡を連れてきた。一緒に暮らすことになるが、「弁護士が来ないとしゃべらないよ」と意味不明なことを言う。
またリュシュ氏は、居所の分からなかった旧友から手紙を受け取った。何でも、蔵書を送るからよろしく、とのことだった。しばらくしてその友人が死んだという連絡を受け、リュシュ氏は図書館に数学史を学びに出掛けて行く。
家族とと共に数学史について学びながら、リュシュ氏のかつての友人の死の謎について検討していく…。
というような感じです。
とにかく、よくわからない話でした。
初めに書いておくと、amazonでの評価は高いんです。普段僕は、本を読む前・読んでる最中はamazonの評価を見ないことにしてるんです。なるべく世間的な評価を知らないまま読みたいんで。でも本書の場合、半分ぐらい読んだところで、これは面白いんだろうかと疑問に思ってamazonの評価を見てしまいました。投稿してるのは二人だけでしたけど、二人とも高評価でした。
本書は数学史とミステリーが融合している作品なんですけど、僕にはどう融合してるんだかさっぱり意味不明でした。旧友が死んだことと数学史を学ぶことの間に関係性があるのかどうかよく分かりませんでした。本書は小説なのに、数学の話ばっかりです。特に数学史の話が多い。ただ、小説に組み込むようなものなので、数学の話は全体的に非常に容易で、僕にはちょっと退屈だったし、数学史の話は冗長すぎてそんなに好きになれませんでした。数学史については、一つのテーマ(素数だのフェルマーの最終定理だの)についての歴史だったら面白く読めると思うんだけど、本書の場合紀元前から現代までの数学史についてひたすら語っているので、ちょっとなぁという感じでした。
で、数学の話ばっかりで、肝心のストーリーが良く分からないんです。とにかく僕には、リュシュ氏の死を知り、その謎を解明するために数学史の勉強を始める、という風にしか捉えられなくて、で旧友の死と数学史の関係がまったく理解できなかったので、全体的にとにかく意味が分かりませんでした。
ストーリーが面白いとは思えないし、数学の話も数学史の話もさほど大したことはないと思うんで、本書の何が面白いのか僕にはイマイチよく分かりませんでした。結構長い作品だったので、時間がもったいなかったという感じです。オススメはしません。でもamazonの評価は高いんだよなぁ。
さて僕はこれからさらに長い作品を読む予定です。今週末はちょっと予定があったりするんで、感想を書くのがしばらく先になるかもしれません。気長にお待ちくださいまし。

ドゥニ・ゲジ「フェルマーの鸚鵡はしゃべらない」



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Comment

[3594]

こんばんは。
暑い一日でしたが、傘の心配が無用ということで、まずまずということにしましょう(笑)。
読書メーターは数日前のYahoo!のニュースの所に載っていました。単純な売り上げ部数ではなく“読んだ本”と点がおもしろいですね。でも、どうやって調べたのかな?とも思いました。積読本となる可能性もあるでしょうに…(笑)。
この本とは関係がありませんが、私は『青空の卵』と『きのうの神さま』『船に乗れ!1』を読みました。この3冊の感想を書くのに2時間もかかってしまいました。大学ノートにして4頁分です。短篇は一話ずつですので大変です(泣)。
まず『青空の卵』、これは鳥井とお父さんの確執が消えたところが好かったです。つっけんどんな態度は相変わらずですが、内心鳥井も嬉しかったことでしょう。坂木が泣いたのは勿論です。坂木・鳥井と酷似した安藤(役者名:石川六助)と塚田が登場しましたね。事故の真相を深読みすると、ちょっと怖いです。ということで、坂木・鳥井コンビの導入ができました(笑)。
『きのうの神さま』は充分ご存知と思いますが、西川美和さんの作品で直木賞候補になったものです。『ゆれる』は私向きでなかったのですが、この作品もちょっと…でした。僻地医療(離島)の医師が登場する短編集です。Dr、コトーを勝手に想像した私がいけなかったのかも…(泣)。
『船に乗れ!1』は藤谷治さんの作品です。新聞で書店員さんがオススメしていましたので、興味が湧いて手にとってみました。この本は楽しかったです。音大付属高校に在学する男子高校生が主人公で、音楽の話題満載です。彼はチェロを学んでいますが、さまざまの行事と共にバイオリン専攻の女の子との恋愛が進行する話です。私自身、もっとクラシック音楽への造詣が深かったら、この何倍も楽しめたはずと思うとちょっと残念でした。シリーズ物らしくⅡも出ていますし、近々Ⅲも刊行予定らしいです。
では、この辺で。勝手に私の読書記録を載せてしまいました(笑)。長い本で内容がいまいちというのは、時間が勿体ないと思えて悔しいですよね。本は事前に試し読みということができませんので、頼みの綱はレビューでしょうね。ところがこれがなかなかくせ者ですよね(笑)。まぁ運不運ということで諦めましょう! 次の本こそ“当たり”となりますように。

[3595]

こんばんわです。
ホント暑さはたまらないですね。全然関係ないんですけど、最近腹筋を始めました。姿勢が悪いので、腹筋と背筋のバランスをよくしようと思ってるんです。
読書メーターの集計はたぶん、読んだ本の感想をカウントする感じなんじゃないでしょうか。読書メーターに登録している人が、このブログみたいな感じで読んだ本の感想を書いて、で読書メーターはそれを集計する、みたいな。これだと、読んだ本の集計が出来るかなと思います。
ドラさん、いつも言ってますけど、感想パソコンで書きません?大学ノートにそれだけ書けるなら、十分ブログをやっていけると思うんですけどねぇ。
「青空の卵」はすっかり内容を忘れていますけど、あのシリーズ続きがでないかなぁとか思いますね。それ以降のシリーズ作ではない氏の著作も悪くないですけど、やっぱりデビュー作シリーズがいいです。
「きのうの神さま」は、なるほど、全然覚えてなかったですけど直木賞候補作でしたね(笑)。西川美和さんはそもそも作家ではないはずなんで、それで直木賞候補だっていうだけですごいと思いましょう。まあ僕は読まないと思いますけど(笑)
「船に乗れ!」は僕も読みましたよ。出版社の営業の方がゲラをくれたんです。なかなか面白かったですよね。冒頭、読み始めがちょっと読みづらかったですけど、何だかよくわからないけど鬱々とした主人公が紆余曲折を経て恋愛に進んでいくというストーリーは、ベタですけどよかったです。2巻まで読みました。2巻の冒頭がオペラの「魔笛」から入るんですけど、これがまた入り込むのが大変なんです。全体的には面白いんですけどね。
まあ、読んだ本が外れということはよくありますからね。それに僕は、読む前になるべくその評価を知りたくないんで、余計に外れを引く確率は上がるわけです。まあでも、それも読書の醍醐味じゃないかなとか思ってますからね。これからも、外れかもしれないと思いながら、バリバリいろんな本を読んで行きますよ~。

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2013年ベスト

2013年の個人的ベストです。

小説

1位 宮部みゆき「ソロモンの偽証
2位 雛倉さりえ「ジェリー・フィッシュ
3位 山下卓「ノーサイドじゃ終わらない
4位 野崎まど「know
5位 笹本稜平「遺産
6位 島田荘司「写楽 閉じた国の幻
7位 須賀しのぶ「北の舞姫 永遠の曠野 <芙蓉千里>シリーズ」
8位 舞城王太郎「ディスコ探偵水曜日
9位 松家仁之「火山のふもとで
10位 辻村深月「島はぼくらと
11位 彩瀬まる「あのひとは蜘蛛を潰せない
12位 浅田次郎「一路
13位 森博嗣「喜嶋先生の静かな世界
14位 朝井リョウ「世界地図の下書き
15位 花村萬月「ウエストサイドソウル 西方之魂
16位 藤谷治「世界でいちばん美しい
17位 神林長平「言壺
18位 中脇初枝「わたしを見つけて
19位 奥泉光「黄色い水着の謎
20位 福澤徹三「東京難民


新書

1位 森博嗣「「やりがいのある仕事」という幻想
2位 青木薫「宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論」 3位 梅原大吾「勝ち続ける意志力
4位 平田オリザ「わかりあえないことから
5位 山田真哉+花輪陽子「手取り10万円台の俺でも安心するマネー話4つください
6位 小阪裕司「「心の時代」にモノを売る方法
7位 渡邉十絲子「今を生きるための現代詩
8位 更科功「化石の分子生物学
9位 坂口恭平「モバイルハウス 三万円で家をつくる
10位 山崎亮「コミュニティデザインの時代


小説・新書以外

1位 門田隆将「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日
2位 沢木耕太郎「キャパの十字架
3位 高野秀行「謎の独立国家ソマリランド
4位 綾瀬まる「暗い夜、星を数えて 3.11被災鉄道からの脱出
5位 朝日新聞特別報道部「プロメテウスの罠 3巻 4巻 5巻
6位 二村ヒトシ「恋とセックスで幸せになる秘密
7位 芦田宏直「努力する人間になってはいけない 学校と仕事と社会の新人論
8位 チャールズ・C・マン「1491 先コロンブス期アメリカ大陸をめぐる新発見
9位 マーカス・ラトレル「アフガン、たった一人の生還
10位 エイドリアン・べジャン+J・ペタ―・ゼイン「流れとかたち 万物のデザインを決める新たな物理法則
11位 内田樹「下流志向 学ばない子どもたち 働かない若者たち
12位 NHKクローズアップ現代取材班「助けてと言えない 孤立する三十代
13位 梅田望夫「羽生善治と現代 だれにも見えない未来をつくる
14位 湯谷昇羊「「いらっしゃいませ」と言えない国 中国で最も成功した外資・イトーヨーカ堂
15位 国分拓「ヤノマミ
16位 百田尚樹「「黄金のバンタム」を破った男
17位 山田ズーニー「半年で職場の星になる!働くためのコミュニケーション力
18位 大崎善生「赦す人」 19位 橋爪大三郎+大澤真幸「ふしぎなキリスト教
20位 奥野修司「ねじれた絆 赤ちゃん取り違え事件の十七年


コミック

1位 古谷実「ヒミズ
2位 浅野いにお「世界の終わりと夜明け前
3位 浅野いにお「うみべの女の子
4位 久保ミツロウ「モテキ
5位 ニコ・ニコルソン「ナガサレール イエタテール

番外

感想は書いてないのですけど、実はこれがコミックのダントツ1位

水城せとな「チーズは窮鼠の夢を見る」「俎上の鯉は二度跳ねる」

2012年ベスト

2012年の個人的ベストです
小説

1位 横山秀夫「64
2位 百田尚樹「海賊とよばれた男
3位 朝井リョウ「少女は卒業しない
4位 千早茜「森の家
5位 窪美澄「晴天の迷いクジラ
6位 朝井リョウ「もういちど生まれる
7位 小田雅久仁「本にだって雄と雌があります
8位 池井戸潤「下町ロケット
9位 山本弘「詩羽のいる街
10位 須賀しのぶ「芙蓉千里
11位 中脇初枝「きみはいい子
12位 久坂部羊「神の手
13位 金原ひとみ「マザーズ
14位 森博嗣「実験的経験 EXPERIMENTAL EXPERIENCE
15位 宮下奈都「終わらない歌
16位 朝井リョウ「何者
17位 有川浩「空飛ぶ広報室
18位 池井戸潤「ルーズベルト・ゲーム
19位 原田マハ「楽園のカンヴァス
20位 相沢沙呼「ココロ・ファインダ

新書

1位 倉本圭造「21世紀の薩長同盟を結べ
2位 木暮太一「僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?
3位 瀧本哲史「武器としての交渉思考
4位 坂口恭平「独立国家のつくりかた
5位 古賀史健「20歳の自分に受けさせたい文章講義
6位 新雅史「商店街はなぜ滅びるのか
7位 瀬名秀明「科学の栞 世界とつながる本棚
8位 イケダハヤト「年収150万円で僕らは自由に生きていく
9位 速水健朗「ラーメンと愛国
10位 倉山満「検証 財務省の近現代史

小説以外

1位 朝日新聞特別報道部「プロメテウスの罠」「プロメテウスの罠2
2位 森達也「A」「A3
3位 デヴィッド・フィッシャー「スエズ運河を消せ
4位 國分功一郎「暇と退屈の倫理学
5位 クリストファー・チャブリス+ダニエル・シモンズ「錯覚の科学
6位 卯月妙子「人間仮免中
7位 ジュディ・ダットン「理系の子
8位 笹原瑠似子「おもかげ復元師
9位 古市憲寿「絶望の国の幸福な若者たち
10位 ヨリス・ライエンダイク「こうして世界は誤解する
11位 石井光太「遺体
12位 佐野眞一「あんぽん 孫正義伝
13位 結城浩「数学ガール ガロア理論
14位 雨宮まみ「女子をこじらせて
15位 ミチオ・カク「2100年の科学ライフ
16位 鹿島圭介「警察庁長官を撃った男
17位 白戸圭一「ルポ 資源大陸アフリカ
18位 高瀬毅「ナガサキ―消えたもう一つの「原爆ドーム」
19位 二村ヒトシ「すべてはモテるためである
20位 平川克美「株式会社という病

2011年ベスト

2011年の個人的ベストです
小説
1位 千早茜「からまる
2位 朝井リョウ「星やどりの声
3位 高野和明「ジェノサイド
4位 三浦しをん「舟を編む
5位 百田尚樹「錨を上げよ
6位 今村夏子「こちらあみ子
7位 辻村深月「オーダーメイド殺人クラブ
8位 笹本稜平「天空への回廊
9位 地下沢中也「預言者ピッピ1巻預言者ピッピ2巻」(コミック)
10位 原田マハ「キネマの神様
11位 有川浩「県庁おもてなし課
12位 西加奈子「円卓
13位 宮下奈都「太陽のパスタ 豆のスープ
14位 辻村深月「水底フェスタ
15位 山田深夜「ロンツーは終わらない
16位 小川洋子「人質の朗読会
17位 長澤樹「消失グラデーション
18位 飛鳥井千砂「アシンメトリー
19位 松崎有理「あがり
20位 大沼紀子「てのひらの父

新書
1位 「「科学的思考」のレッスン
2位 「武器としての決断思考
3位 「街場のメディア論
4位 「デフレの正体
5位 「明日のコミュニケーション
6位 「もうダマされないための「科学」講義
7位 「自分探しと楽しさについて
8位 「ゲーテの警告
9位 「メディア・バイアス
10位 「量子力学の哲学

小説以外
1位 「死のテレビ実験
2位 「ピンポンさん
3位 「数学ガール 乱択アルゴリズム
4位 「消された一家
5位 「マネーボール
6位 「バタス 刑務所の掟
7位 「ぐろぐろ
8位 「自閉症裁判
9位 「孤独と不安のレッスン
10位 「月3万円ビジネス
番外 「困ってるひと」(諸事情あって実は感想を書いてないのでランキングからは外したけど、素晴らしい作品)