黒夜行

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人気マジシャンのタネぜんぶバラしますVer.4.0(裏モノJAPAN 3月号別冊)

今日は、昨日あったちょっとした問い合わせについて書こうと思います。
昨日電話で、3/10発売の「ボイスニュータイプ」っていう雑誌を予約したいという問い合わせがありました。通常入荷している雑誌なら問題なく取り置きが出来るので、前の号が入荷しているのかデータを見ようと思いましたが、「ボイスニュータイプ」で検索してもこれまでの入荷データなどが出てきません。なるほど、これは何かの雑誌の増刊として出ているのだな、と考えました。
ここで少し説明しておきます。これは前にも書いたことがあると思うけど、雑誌の特殊な登録のされ方についてです。全国すべての書店の検索システムがそうなのかは分からないけど、僕のいる店にある、店内在庫やこれまでの入荷データなどを調べるシステムではこうだという話です。
前にも同じ例で書いたと思いますが、確かもう休刊してしまった「トップステージ」という雑誌がありましうた。これは、雑誌の表紙にももちろん「トップステージ」と大きく書いてあるわけなんだけど、実際この雑誌は、出版社的には「TVガイド増刊」という形で毎月出しているわけなんです。
で、在庫検索などのシステムの方には、「トップステージ」というタイトルでは登録されてなくて、「TVガイド増刊」というタイトルで登録されているわけです。つまり、お客さんに「トップステージ」という雑誌の在庫を聞かれた場合、「TVガイド増刊」と入力しないと検索結果が出てこないわけです。
まあ非常に不便ですが、システムがそうなっているわけで仕方ありません。まあ通常であれば、長年積み重ねてきたノウハウでたとえ変な登録のされ方をしててもなんとか検索出来るようにはなっているんです。
でも昨日の「ボイスニュータイプ」はなかなか手強かったですね。まずネットで「ボイスニュータイプ」で調べてみたところ出版社のHPらしきところに行き、そこで「ボイスニュータイプ」は「ニュータイプ増刊」として出ているというようなことが書かれていたわけです。なるほど、であれば「ニュータイプ増刊」と入力すれば前の号の入荷データなんかが出てくるはずだ、と思いきや、これが出てこないわけなんですね。
で、またそこからいろいろやって、で最終的に分かったことは、「ボイスニュータイプ」というのは、「ニュータイプ増刊」として出される場合と、「ガンダムエース増刊」として出される場合があるということです。で、前の号は「ガンダムエース増刊」として出されていて、「ガンダムエース増刊」と入力しないと入荷データなどが出てこないということだったわけです。
いやいや、無理でしょそんなの。なんで「ボイスニュータイプ」が「ガンダムエース増刊」なわけですか。「ニュータイプ増刊」だったらまだ勘を働かせれば辿りつけるけど、「ガンダムエース増刊」にはまず辿りつかないですよ。そもそもこの「増刊」という形で雑誌を出されることだけでも腹が立つのに、さらにそんな面倒なことをされると、もはや何と言っていいのかわからなくなりますね。
話は変わりますが、先月は結局文庫の売上でコミックの売上を抜くことは出来ませんでした。やっぱり、後半に一気に差をつけられてしまうんですね。前半でもっと引き離しておかないといけないんだけど、やっぱり厳しいなぁ。でもコミックの売上に勝ちたいなぁ。
でさらに話は変わるけど、もはや一緒に働いているスタッフに高いレベルのことは一切求めないから、せめて常識のある判断・言動をして欲しいなぁと最近強く思います。僕も自分では非常識な人間だという自覚はあるけど、その僕よりも圧倒的なレベルで常識的なことが出来ないスタッフが多すぎるので、日々疲れます。
そろそろ内容に入ります。
本作は、たぶんここで感想を書くのは初めてになると思いますが、雑誌です。雑誌と書籍の違いを細部を切り捨てて大雑把に言ってしまうと、バーコードが一段のものが雑誌、バーコードが二段のものが書籍ということになります。本作は、「裏モノJAPAN」という雑誌の別冊という形で出版されています。この「別冊」というのもよくわからないですよね。「増刊」と「別冊」は一体何が違うのか。出版業界はよく分かりません。
本作はタイトルの通り、マジシャンのトリックをそのままただバラしているという本です。テレビの録画映像から切り出した写真を載せてマジックの流れを説明し、その後どのようなトリックでこれが成立しているのかというのを解説しています。
僕はマジックとか見てても、まったくネタが分からない人間です。大抵の人はそうかもしれないけど、でも中には分かるっていう人いますよね。何か羨ましいですよね。僕は最近全然テレビを見ないし、マジックを見に行くなんて機会もそうないだろうから、マジシャンのトリックを知ってしまっても別に困らないし、sれにやっぱりどんな理屈であの不思議な現象が生み出されているのか知るっていうのはかなり興味があるわけです。
本作では、セロのマジックの解説に一番ページを使っています。でも本作を読んで、正直セロは微妙だなぁと思ってしまいました。セロは元々マジックの有名な賞をいくつも受賞しているようなきちんとしたテクニックのあるマジシャンみたいなんですけど、テレビでやっているトリックの多くはサクラを使っていて、サクラを使うこと自体はそこまで悪くないと思うんだけど、でもセロの場合集まってくる群衆全員がサクラという無茶苦茶なやり方なので、ちょっとどうかなと思いました。
また、映像編集なんかも時々使っているみたいで(映像の逆回しとか)、そういうテレビでしか通用しないようなマジックはちょっと興ざめだなという風に思いました。
ただそれでも、やっぱりアイデアが素晴らしいと思うものはいくつもありました。テクニックの凄さにうならされるものもありますが、それよりもやっぱり、なるほどそんな単純なトリックだけど気付かないものなんだなぁというようなものが面白かったです。まさに盲点を衝くという感じで、よく思いつくなという感じです。しかもその単純でバカらしいトリックをセロがやっているというところが重要なんだろうなと思いました。セロ級のマジシャンなら何か凄いトリックを使っているに違いないという錯覚が、さらにその単純なトリックの目くらましになるのだろうなと思いました。
セロとは対照的に、サクラも映像編集も一切使わないというマジシャンが前田知洋です。前田知洋のマジックを昔テレビで見たことがありますけど、あれはすごいですよ。だって、裏側とか下側とかにもカメラをセットしてるんです。それでも、トリックがさっぱり分からない。あれはビックリしましたねぇ。本作でも、前田知洋のマジックのトリックは大抵テクニック勝負の部分があって、なかなあ素人には真似できないみたいです。
他にも、ミスターマリックとかふじいあきらみたいな知名度のあるマジシャンや、聞いたことのないマジシャンまで、いろんなマジシャンのネタが出てきます。テクニック・機械仕掛け・サクラや映像編集・科学的知識・錯覚なんかをいかに利用して不思議な現象を生み出すか。その発想の豊かさが素晴らしいなと思いました。まあ、映像編集のマジックは、ちょっと最悪だと僕は思いますけどね。それはマジックじゃないだろ。
一つ面白い話がありました。「首が落ちる」というマジックなんだけど、これ元々「欽ちゃんの仮装大賞」に出場した女の子が発案したんだそうですね。それを日本のマジシャンが買い取ったところ、世界中のマジシャンがやるようになったとか。確かに僕も、「欽ちゃんの仮装大賞」でそれ見たような気がします。「欽ちゃんの仮装大賞」って大半はくだらない駄作だけど、たまにおぉって思えるものがあったりしますよね。
あと最後に一点。本作はとにかく誤字脱字が酷い。少なくとも5か所くらいは見つけたと思う。しかもその誤字脱字のレベルが酷くて、僕が覚えているものには、「裏側に」となっているべきところが「浦賀に」となっていたり、あるいは「ネaタだ」なんていうアホみたいな表記もあったりしました。校正をまったくしてないとしか思えない雑な作りで、それが本全体のレベルを大きく落としているなという印象を受けました。
そんなわけで、なかなか面白い本だなと思います。発想力の凄さに脱帽ですね。身近にあるものを使ってみたり、ちょっとした発想の転換だったりと、マジックのネタのアイデアの鋭さは凄いと思いました(くだらないトリックもいっぱいありますが)。マジックを見てトリックがさっぱり分からないという方、一度読んでみると面白いかもしれません。

裏モノJAPAN 3月号別冊「人気マジシャンのタネぜんぶバラしますVer.4.0」
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2013年ベスト

2013年の個人的ベストです。

小説

1位 宮部みゆき「ソロモンの偽証
2位 雛倉さりえ「ジェリー・フィッシュ
3位 山下卓「ノーサイドじゃ終わらない
4位 野崎まど「know
5位 笹本稜平「遺産
6位 島田荘司「写楽 閉じた国の幻
7位 須賀しのぶ「北の舞姫 永遠の曠野 <芙蓉千里>シリーズ」
8位 舞城王太郎「ディスコ探偵水曜日
9位 松家仁之「火山のふもとで
10位 辻村深月「島はぼくらと
11位 彩瀬まる「あのひとは蜘蛛を潰せない
12位 浅田次郎「一路
13位 森博嗣「喜嶋先生の静かな世界
14位 朝井リョウ「世界地図の下書き
15位 花村萬月「ウエストサイドソウル 西方之魂
16位 藤谷治「世界でいちばん美しい
17位 神林長平「言壺
18位 中脇初枝「わたしを見つけて
19位 奥泉光「黄色い水着の謎
20位 福澤徹三「東京難民


新書

1位 森博嗣「「やりがいのある仕事」という幻想
2位 青木薫「宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論」 3位 梅原大吾「勝ち続ける意志力
4位 平田オリザ「わかりあえないことから
5位 山田真哉+花輪陽子「手取り10万円台の俺でも安心するマネー話4つください
6位 小阪裕司「「心の時代」にモノを売る方法
7位 渡邉十絲子「今を生きるための現代詩
8位 更科功「化石の分子生物学
9位 坂口恭平「モバイルハウス 三万円で家をつくる
10位 山崎亮「コミュニティデザインの時代


小説・新書以外

1位 門田隆将「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日
2位 沢木耕太郎「キャパの十字架
3位 高野秀行「謎の独立国家ソマリランド
4位 綾瀬まる「暗い夜、星を数えて 3.11被災鉄道からの脱出
5位 朝日新聞特別報道部「プロメテウスの罠 3巻 4巻 5巻
6位 二村ヒトシ「恋とセックスで幸せになる秘密
7位 芦田宏直「努力する人間になってはいけない 学校と仕事と社会の新人論
8位 チャールズ・C・マン「1491 先コロンブス期アメリカ大陸をめぐる新発見
9位 マーカス・ラトレル「アフガン、たった一人の生還
10位 エイドリアン・べジャン+J・ペタ―・ゼイン「流れとかたち 万物のデザインを決める新たな物理法則
11位 内田樹「下流志向 学ばない子どもたち 働かない若者たち
12位 NHKクローズアップ現代取材班「助けてと言えない 孤立する三十代
13位 梅田望夫「羽生善治と現代 だれにも見えない未来をつくる
14位 湯谷昇羊「「いらっしゃいませ」と言えない国 中国で最も成功した外資・イトーヨーカ堂
15位 国分拓「ヤノマミ
16位 百田尚樹「「黄金のバンタム」を破った男
17位 山田ズーニー「半年で職場の星になる!働くためのコミュニケーション力
18位 大崎善生「赦す人」 19位 橋爪大三郎+大澤真幸「ふしぎなキリスト教
20位 奥野修司「ねじれた絆 赤ちゃん取り違え事件の十七年


コミック

1位 古谷実「ヒミズ
2位 浅野いにお「世界の終わりと夜明け前
3位 浅野いにお「うみべの女の子
4位 久保ミツロウ「モテキ
5位 ニコ・ニコルソン「ナガサレール イエタテール

番外

感想は書いてないのですけど、実はこれがコミックのダントツ1位

水城せとな「チーズは窮鼠の夢を見る」「俎上の鯉は二度跳ねる」

2012年ベスト

2012年の個人的ベストです
小説

1位 横山秀夫「64
2位 百田尚樹「海賊とよばれた男
3位 朝井リョウ「少女は卒業しない
4位 千早茜「森の家
5位 窪美澄「晴天の迷いクジラ
6位 朝井リョウ「もういちど生まれる
7位 小田雅久仁「本にだって雄と雌があります
8位 池井戸潤「下町ロケット
9位 山本弘「詩羽のいる街
10位 須賀しのぶ「芙蓉千里
11位 中脇初枝「きみはいい子
12位 久坂部羊「神の手
13位 金原ひとみ「マザーズ
14位 森博嗣「実験的経験 EXPERIMENTAL EXPERIENCE
15位 宮下奈都「終わらない歌
16位 朝井リョウ「何者
17位 有川浩「空飛ぶ広報室
18位 池井戸潤「ルーズベルト・ゲーム
19位 原田マハ「楽園のカンヴァス
20位 相沢沙呼「ココロ・ファインダ

新書

1位 倉本圭造「21世紀の薩長同盟を結べ
2位 木暮太一「僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?
3位 瀧本哲史「武器としての交渉思考
4位 坂口恭平「独立国家のつくりかた
5位 古賀史健「20歳の自分に受けさせたい文章講義
6位 新雅史「商店街はなぜ滅びるのか
7位 瀬名秀明「科学の栞 世界とつながる本棚
8位 イケダハヤト「年収150万円で僕らは自由に生きていく
9位 速水健朗「ラーメンと愛国
10位 倉山満「検証 財務省の近現代史

小説以外

1位 朝日新聞特別報道部「プロメテウスの罠」「プロメテウスの罠2
2位 森達也「A」「A3
3位 デヴィッド・フィッシャー「スエズ運河を消せ
4位 國分功一郎「暇と退屈の倫理学
5位 クリストファー・チャブリス+ダニエル・シモンズ「錯覚の科学
6位 卯月妙子「人間仮免中
7位 ジュディ・ダットン「理系の子
8位 笹原瑠似子「おもかげ復元師
9位 古市憲寿「絶望の国の幸福な若者たち
10位 ヨリス・ライエンダイク「こうして世界は誤解する
11位 石井光太「遺体
12位 佐野眞一「あんぽん 孫正義伝
13位 結城浩「数学ガール ガロア理論
14位 雨宮まみ「女子をこじらせて
15位 ミチオ・カク「2100年の科学ライフ
16位 鹿島圭介「警察庁長官を撃った男
17位 白戸圭一「ルポ 資源大陸アフリカ
18位 高瀬毅「ナガサキ―消えたもう一つの「原爆ドーム」
19位 二村ヒトシ「すべてはモテるためである
20位 平川克美「株式会社という病

2011年ベスト

2011年の個人的ベストです
小説
1位 千早茜「からまる
2位 朝井リョウ「星やどりの声
3位 高野和明「ジェノサイド
4位 三浦しをん「舟を編む
5位 百田尚樹「錨を上げよ
6位 今村夏子「こちらあみ子
7位 辻村深月「オーダーメイド殺人クラブ
8位 笹本稜平「天空への回廊
9位 地下沢中也「預言者ピッピ1巻預言者ピッピ2巻」(コミック)
10位 原田マハ「キネマの神様
11位 有川浩「県庁おもてなし課
12位 西加奈子「円卓
13位 宮下奈都「太陽のパスタ 豆のスープ
14位 辻村深月「水底フェスタ
15位 山田深夜「ロンツーは終わらない
16位 小川洋子「人質の朗読会
17位 長澤樹「消失グラデーション
18位 飛鳥井千砂「アシンメトリー
19位 松崎有理「あがり
20位 大沼紀子「てのひらの父

新書
1位 「「科学的思考」のレッスン
2位 「武器としての決断思考
3位 「街場のメディア論
4位 「デフレの正体
5位 「明日のコミュニケーション
6位 「もうダマされないための「科学」講義
7位 「自分探しと楽しさについて
8位 「ゲーテの警告
9位 「メディア・バイアス
10位 「量子力学の哲学

小説以外
1位 「死のテレビ実験
2位 「ピンポンさん
3位 「数学ガール 乱択アルゴリズム
4位 「消された一家
5位 「マネーボール
6位 「バタス 刑務所の掟
7位 「ぐろぐろ
8位 「自閉症裁判
9位 「孤独と不安のレッスン
10位 「月3万円ビジネス
番外 「困ってるひと」(諸事情あって実は感想を書いてないのでランキングからは外したけど、素晴らしい作品)