黒夜行

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Box!(百田尚樹)

そろそろ内容に入ろうと思います。
本作は、先ほど話に出した本屋大賞のノミネート作の一冊です。2月の終わりまでにノミネート作をすべて読んで投票をしなくてはいけないのでなかなか大変です。僕の場合、本作を読み終わったのであと4冊。でも結構重量級のが残っているのでヘビィなんです。
高津耀子は電車でガラの悪い若者にからまれてしまった。その時、一人の男がやってきて、その若者たちをなぎ倒していく。まる風のようだ。あまりに驚いたせいでその男の顔にお礼を言うのを忘れていた。
数学を受け持っている耀子は、学校の特進クラスで昨日電車で見かけた少年を見つけた。風のように若者をなぎ倒していった少年と一緒にいた子だ。木樽という、授業料が免除になっている秀才だ。昨日の風のような少年とは正反対にひょろっとしている。耀子は知らなかったが、木樽は中学時代いじめられていた。
木樽に昨日の少年のことを聞くと、体育クラスにいる鏑矢だという。同じ学校の生徒だったのだ。お礼に行こうとするが、あまりにもふざけた人間なので呆れて立ち去ってしまう。
そうして耀子はボクシングと関わっていくことになる。
鏑矢は1年ながら、ボクシング部で一番強かった。中学時代からジムで鍛えられていたらしいが、それだけではない。天性の才能があるのだ。まさにボクシングをするために生まれてきたような男。常人とは思えない反射神経と考えられない身体の動きは、普通の練習では決して手に入れられるものではない。
耀子は成り行きでボクシング部の顧問になることになった。初めて触れるボクシングというものに圧倒されながらも、さらに鏑矢という男に強く惹かれるものを感じた。あの時感じた風のようだという感覚は間違っていなかった。まさに鏑矢のパンチは風のようだったのだ。
一方で木樽は、とあるきっかけからボクシング部に入部することに決めた。これまで運動なんて全然したことものない、中学時代はいじめられていた木樽がボクシングをやると決めて周囲は驚いた。監督は了承したが、すぐ辞めるだろうと思っていたようだ。
しかしそれから木樽は死ぬほど練習した。走りこみ、腕立てや腹筋をして基礎体力をつけながら、監督から教わったジャブとストレートだけを律儀に練習し続けた。木樽は驚くべき速さで上達していく。
その頃アマチュアボクシング界を震撼とさせていた稲村という高校生がいた。ボクシングを始めてから無敗という考えられない強さを誇る化け物に、彼らは立ち向かったいくことになるのだが…。
というような話です。
「永遠の0」という作品で大いに話題になった著者の最近作です。
僕は「永遠の0」は正直微妙だなと思ったんだけど、本作は結構面白かったなと思いました。ボクシングのことなんか全然知らないけど、なかなか楽しめる作品でした。
まあ言ってしまえばよくあるスポーツ物の作品ではあるんです。スポーツ物の作品というのは、やはりどうしても型が決まってしまう部分があります。天才が出てくるとか、ライバルみたいなのがいるとか、試合の展開とかそういうようなことでいろいろとよくある設定になってしまうんですね。もうそれはスポーツ物の小説を書く上で宿命みたいなもので、そういう型から外れた作品というのはなかなか難しいんです。だからその型の中でいかに面白い作品を生み出すかということになっていくと思うんだけど、本作はなかなかうまく出来ていると思いました。
まず鏑矢という天才がいます。もう彼はとにかく天才的に強い。ホントに才能がある奴で、練習も真剣にやらないんだけどバシバシ勝てる。本人も自分の強さを自覚していて、練習なんてそこそこでいいし、試合では負けるわけがないと思っている。と言っても嫌な奴ってわけでもなくて、ムードメーカーだし、ボクシング部の精神的な柱にもなっている男だ。本作での主人公の一人で、鏑矢がその後どんなボクシングをやっていくのかというのが本作の読みどころの一つである。結構波乱万丈と言っていいでしょう。後半での別の意味での成長っぷりは目を見張るものがあるし、ちょっと泣きそうになりました。
ただそんな鏑矢よりも遥かに成長するのが木樽です。申し訳ない、ちょっとだけネタバレしてしまうけど、木樽はたった一年でべらぼうに強くなるんです。もうべらぼうに、です。超絶的な努力と、その素直な性格、そして後々才能があるといわれるようになったその資質によって、木樽はぐんぐん強くなっていくわけなんです。
僕が思うに本作を読んだ人の感想は、この木樽の成長をどう受け止めるかで二分しそうな気がします。こんな風に急速に成長することはありえないという人と、その成長を受け入れた上で物語を楽しむ人ということです。
世の中には、現実を舞台にした作品の中でちょっとでもありえないことが書かれると読む気がなくなるとかその作品を駄作だと思う人がいるみたいです。本作で言うとしたら、「木樽の成長はあまりにも非現実的だからこれは駄作だ」というような主張ですね。でも僕は、そういうのは全然気にならないんです。僕の場合は、どれだけありえないことが書かれていても、それがきちんと描かれていれば(つまり携帯小説のような適当な描写ではダメということですが)、僕はそれを受け入れた上で物語を楽しむことが出来ます。本作での木樽の成長は確かに僕も急速すぎると思うし、恐らくボクシングに詳しい人ならありえないと思うような成長なのではないかなと思います。しかしそこをあげつらって「この作品はダメだ」と言うような評価は僕はあんまり好きではないんですね。木樽の成長がありえないほど早すぎるとしても、その過程はしっかりと描かれるし、それに見合うかどうかは別として木樽はとんでもない努力をしているわけです。そういう風にきちんと描いていればまあ僕はいいんじゃないかなと思うわけです。まあ恐らくこの木樽の成長に関する部分が、本作の評価を分けそうな気はします。
この鏑矢と木樽の成長が二枚看板(言葉の使い方間違ってるかもだけど)となって本作は進んでいきます。基本的にずっとボクシングの話です。高校での恋愛の話があったり、ボクシングとは関係のないハプニングがあったりなんていうことはほとんどありません。ほぼ全編ボクシングの話なので、ボクシングについて知らないとか興味がないという人は大丈夫だけど、ボクシングを嫌悪しているという人は読まない方がいいでしょう。
僕もボクシングについては全然知らないんだけど、それでも本作は普通に読めます。もちろん試合中、どんなパンチを打ってそれをどう避けるかなんてことを詳しく描写されても全然イメージ出来ないんだけど、それでも文字を追っているとなんとなくだけど試合の展開が分かるんですね。というか、どっちが優勢でいまどんな感じか、ということぐらいですけど。試合のシーンをそこまでくどくど描かず、割と短い文章でさらっと描いていくので読みやすいです。それでも、重要な試合についてはやっぱり結構長いこと描写がありますけど、ボクシングについて詳しくなくても別に読むのに辛いということはありません。
しかしボクシングというのはなかなか奥の深いスポーツですね。確かに、強ければ勝てるんだけど、では何をもって強いといえるのかというのが非常に難しい。鏑矢はとんでもない才能を持っているもの凄い強い男だけど、でもそんな鏑矢でも負ける。これまでボクシングっていうのは喧嘩の延長だと勝手に思っていたんだけど、しっかりとした技術に裏打ちされた科学的なスポーツなんだっていうことが初めて分かりました。ジャブとかストレートとかも、無茶苦茶練習しないとちゃんと打てるようにはならないみたいですね。素人とボクサーが喧嘩をして素人がまず勝てないのは、このしっかりとしたパンチが打てるかどうかなんだそうです。木樽が成長していく過程の描写で、そのボクシングの技術に関していろいろと話が出るんだけど、結構深いんだなと思いました。
しかし僕もボクシングとか始めたら、木樽みたいに実は眠っていた才能が目を覚ますなんてことはないかなぁ。っていうかもちろんやる気ゼロだけど(笑)。ついこの間、待ち合わせに遅刻しようになって駅まで走ったんだけど、3分くらいでぜぇぜぇでしたからね。運動とかマジ無理っす。書店員は結構力仕事立ち仕事だけど、それでも昔に比べたら相当体力落ちてるなぁと思いました。友人がフルマラソンをいろんなところで走っているみたいですけど、ホント信じられません。
本作では、ボクシング部のマネージャーで丸野という女の子が描かれるんだけど、僕はこの丸野が結構好きでした。天然というのかよく分からないのだけど、何とも掴み所のないキャラクターで、面白かったです。丸野は身体が弱くって昔から運動が出来なかったこともあって、それでボクシングをやって光っている部員に惹かれたみたいなところがあるみたいです。っていうかマネージャーになったきっかけは鏑矢に惹かれたっていうことなんですけどね。初めはブサイクだなぁとか言われて鏑矢には疎まれていた丸のだったけど、次第にボクシング部にはなくてはならない存在になっていきました。病気がちで入院してたりしてあんまりストーリーには関わってこないんだけど、それでも非常に存在感のあるキャラクターでした。
僕の中でスポーツ物のベストというのは「風が強く吹いている」「一瞬の風になれ」「DIVE!!」の三作で恐らくこれは不動です。本作は、やっぱりそれらのレベルにまでは行かないですけど、でも僕がこれまで読んできたスポーツ物の中でもかなりトップクラスにいい作品でした。後半は泣きそうになる場面も結構あったりして、緩急うまく描き分けられた作品です。ちょっと長いかもしれませんが、面白い作品です。是非読んでみてください。

百田尚樹「Box!」






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Comment

[3400]

こんばんは。
『BOX!』の話題ではなく申し訳ありませんが、芥川賞と直木賞の選考過程は興味津々で読ませていただきました。
村上春樹が距離を置いているいわゆる“文壇”の存在が明らかになりましたね(笑)。渡辺淳一さんが東野圭吾さんを嫌っているにしても『手紙』の論評はいただけませんね。ど素人の私からしても、それってイジメじゃないの?と思いましたもの。受賞作だから好い作品という偏見を捨てることにしました(笑)。
芥川賞に至っては、短篇限定だからでしょうが、単行本になっても非常に薄いか、全く関係のない別の短篇と抱き合わせという形が多いですよね。読者としては、何か興ざめです。作品が掲載されている文芸春秋(買わずに図書館で読むことが多いですが)を読めばいいや、と思ってしまいます。
本屋大賞は書店員さんの腕の見せ所ですので、大いに頑張ってくださいね。私も読んでみようとは思っていますが、長い本が多くちょっと大変そうです。4月まで時間が許す限り読破しようと思います。投票する立場からすると、時間がなくて読めなかったでは済まされませんので、仕事の延長という感じになってしまいますね(泣)。
バンバン売れている本ではなく、ちょっとマイナーだがこれはお薦め、という本に光を当てて欲しいなと勝手に思っています。我が儘ですよね(笑)。
昨日原田マハさんの『キネマの神様』という本を読みました。お兄さんの宗典さんにも『劇場の神様』という本がありますが、共に好かったですよ。じんわり~~という好さです。お判りでしょうか?
では、この辺で。私の職場では遂にインフルエンザ患者が出ました。お互いに気をつけましょう!

[3401]

こんにちは。お元気でしょうか?
最近、いつもChat Nowのところが赤いランプなので気になっています。お出かけor超多忙、またはPCの不調ならまだ好いのですが、肝心の通りすがりさんの体調が悪いのでは心配です。
今日『すごい本屋!』を読みましたよ。通りすがりさんよりひと足早かったかも知れません(笑)。いやはや、凄い本屋です! 人口が2000人ほどの山奥の村ですので、経営は…?という問題が真っ先に頭を過ぎりますが、井原さんの行動力は凄いです!
本屋さんの話ですのに、私も思わず感動してしまいました。頑張って~~と声援を送りたいです。2時間もあれば読めますので、そのうちお読み下さいね。
次は桜庭一樹の『ファミリーポートレイト』を読むつもりです。やっと雨も上がって、図書館か本屋さんに行けそうです。

[3402]

>W村上と呼ばれている村上龍と村上春樹が共に芥川賞を受賞していない
>W村上と呼ばれている村上龍と村上春樹が共に芥川賞を受賞していない
>W村上と呼ばれている村上龍と村上春樹が共に芥川賞を受賞していない
>W村上と呼ばれている村上龍と村上春樹が共に芥川賞を受賞していない
>W村上と呼ばれている村上龍と村上春樹が共に芥川賞を受賞していない
無知の知ったかぶりキタ〓〓〓(゚∀゚)〓〓〓〓〓!!!

[3403]

お早うございます!
今日は好天、お陰で溜まっていた洗濯物が一掃できます(笑)。
またまたお詫びです(泣)。昨日『すごい本屋!』を薦めてしまいましたが、この本は通りすがりさんは既読でしたね。本当に失礼いたしました。私もこんな山奥の町(村ではありませんでした)で育ちましたが、本屋さんは2軒ありました。文庫本はそれなりに揃っていましたので、高校まではそこで井上靖や太宰治などを買っていました。参考書類、辞書類は殆ど無く、県庁所在地の大きな書店まで行かないと無理でした。大学は自宅から通っていましたが、授業に行くふりをして東京に行くことも多く(?)、渋谷の大盛堂や新宿の紀伊国屋、お茶の水の書泉などに好く通いました。町の本屋さんと比べるとアリとゾウと言う感じで、最初はただ圧倒されていましたが、専門書が豊富で大いに助かりました。また文芸書も、です。
井原さんのパワーは凄いですが、じゃ真似すれば…と言えないところがキツイですね。児童書については好く判りませんが『ぐりとぐら』『かぎおばあさん』くらいなら知っています。通りすがりさんもお好きだった『ズッコケ3人組』は私も息子達と一緒に読みましたよ。映画も観ましたし…。通りすがりさんは「博士」というイメージがありますがいかがでしょうか? 宗田理さんの『ぼくら~』シリーズ、あれも好かったですね。
桜庭さんの『ファミリー・ポートレイト』は母娘の関係が強すぎて、呪縛という感じがしました(笑)。いつもいつも本を手にして生活(というほどのことはしていませんが)している駒子は桜庭さんの分身か?と思いました。作家や編集者のサロンを“文芸病棟”と命名する辺りが、良く分かっているなぁ!と思いました(笑)。
最後は巧い収め方でしたね。地に足がついた社会人と一緒になることで、駒子も精神的な安定を手に入れられるでしょう。もう小説が書けなくても好いのでは…?と思いましたよ。真子が出来なかった分まで、大事に我が子を育てるのが女性としてはBESTでしょう。おばさん的にはそう思います(笑)。
では、この辺で。次は『猫を抱いて象と泳ぐ』です。チェスって全く分からないのですが…(泣)。

[3404]

>ドラさん
お久しぶりです。ちょっと事情があって今ネットカフェでこれを書いています。パソコンがぶっ壊れまして、しばらく自宅でネットができないんですよ…。最悪ですね。電源が完全に入らないというおしゃか状態で、今日新しいパソコンを買いました。データを移行してもらう関係で、しばらくパソコンが手元にないので、しばらく不自由は続きますが…。目標としては、今週末か来週頭くらいにはまた感想が再開出来るかと思います。
上にある<う>さんの指摘通り、村上龍は芥川賞を受賞していたんで、他にも間違っている部分はあるかもしれませんが、大体そんな感じだと思います。他の賞は知名度が低いが故に商業的なゴタゴタに巻き込まれていないという印象なんですが、直木賞・芥川賞に関してはたぶんさまざまな要因が絡んで、いい作品を推すということがもはや不可能になっている賞ではないかと思っています。
これは、ランキングとか賞とかに弱くなってしまった読者に合わせた変化という風にも言えるかもしれません。賞を獲ったからいい、ランキングで1位になったからいいというのではなくて、自分の好きな本を探すという風になってくれれば、また変わるかもしれないですけどね。
「すごい本屋」はタイトル通りすごかったですね。井原さんの情熱みたいなものを感じました。あれが、山奥の本屋でできているというのが驚異的だなと思いました。なかなか真似出来るものではありません。
書店は最近どんどん画一的な仕事になりがちです。そもそも薄利多売であるためにフリーターをたくさん使わないと維持できない産業構造であるということも問題ではありますが、そうなるとどんどんとプロが減っていってしまうというのが問題なんですね。書店は今プロが育たない現場になりつつあります。今はまだ現役で活躍しているプロがたくさんいますが、彼らが書店を離れるようになった時、書店は終わってしまうんじゃないかと心配です。僕はがんばってプロになりたいと思っていますが、道のりは遠いです…。
僕も昔からよく本屋に行っていましたけど、大学に入るまで「東野計圭吾」さえ知らないような人間だったので、文庫の棚とかあんまり見なかったですね。昔は雑誌とか結構見てましたよ。今では全然ですけどね。
ドラさんが大学時代の頃の書店というのを見てみたかった気がしますね。今より優れているのかどうかということは別として、どんな風に変わってきたのかというのが気になります。
「ファミリーポートレイト」は確かに呪縛という感じでしたね。駒子の人生を最後まで振り回し続け支配し続けた真子ですが、確かに最後はその呪縛から逃れられたようにも思います。壮絶な体験は、作家としての糧になるかもしれないですしね。まさか桜庭一樹もあんな壮絶な人生を…(笑)
今必死で本屋大賞ノミネート作を読んでいますが、つい先ほど読み終わった「テンペスト」がもう傑作中の傑作でした!今年読んだ中で1位なのは当然のこと、これまで読んだ本の中でもトップ20以内には余裕で入るでしょうし、トップ10内に入る可能性もあります。これまで読んできた池上永一の作品は、面白いんだけどちょっととっつきにくいみたいなところがありましたが、「テンペスト」はメチャクチャ面白くてさらに読みやすい!これは是非読んでください。久しぶりに、傑作中の傑作と言える作品に出会いました。
今「新世界より」を読み始めたところ(まだ1ページですけど)です。こちらも長い作品なので、そもそもしばらく感想が書けなかったというのが救いです。ある意味でいいタイミングでパソコンが壊れたものだなと思います(笑)
ではでは。ドラさんもインフルエンザには気をつけてくださいね。雨が止んでくれたのがうれしいです。
>うさん
申し訳ないです。村上龍は芥川賞を受賞していましたね。訂正しておきます。村上春樹が芥川賞を受賞していない、と指摘していた本を読んで、W村上が受賞していないと勘違いしてしまったようです。

[3405]

こんにちは。
通りすがりさんがどこかで倒れているのではないか?と心配しましたが、本体(?)はご無事のようで好かったです(笑)。
でも、ネットカフェから書き込むのも大変なのでしょうね。わざわざありがとうございました。私は今日図書館で『新世界より』上下を借りてきました。かなりヘビィ(重量が)な本ですね。『テンペスト』はこれから探してみます。お薦め、感謝です!
村上龍が芥川賞を獲った時代は、かなり前ですよ。1976年ということは通りすがりさんが生まれる前ですよね。内容については何か評判が悪かったような記憶があります。この騒動で、どなたかが選考委員を辞任した覚えも…。私もお陰様で芥川賞をありがたがる偏見から自由になりましたので、良いものは良い、ダメなものはダメで行きたいと思います(笑)。
では、この辺で。ご自宅のネットが繋がり、また更新される日を楽しみに待っています。どうぞ、お元気で!

[3406]

お久しぶりです。ようやくパソコンが復活しました。なかなか長かったです。新しいパソコンなんで、キーボードがまだちょっと慣れないですね。
「新世界より」もなかなかの作品ですが、やっぱり僕の中では「テンペスト」はずば抜けているんですね。人によるかもしれませんが、僕の中ではここ最近で読んだ本の中でもトップクラスの作品でした。
村上龍の受賞はたぶん話題になったんでしょうね。どうしても「限りなく透明に~」を読もうという気になれませんが、まあその内手を出してみますかね。受賞作がいい、というのは結構そぐわないことが多いんで、まああくまで参考程度ということがいいでしょう。
二週間ぐらいパソコンがなかったですが、その間読めたのはたった四冊。長い本ばっかりだったので感想がたまらなかったことだけが救いです。明日は祝日で仕事が休みなので、溜まった感想をバリバリ書こうと思います。これからもまたよろしくおねがいします。

[3407]

こんばんは。急に暖かくなり、炬燵を片づけるかどうか? 日々悩んでいます(笑)。
そう言えば、黒夜行のレイアウトが変わったのでしょうか? 待機本のリストが消えましたし、最近のコメントも見えなくなってしまいました(泣)。
『BOX!』を今読み終えたところです。なるほどボクシングとはBOXの名詞形でしたか。初めて知り、勉強になりました。これで私の方は本屋大賞ノミネート作品を全部読んだ事になります。発表が終わってしまいましたので、ちょっと拍子抜けですが…。
登場人物が皆光ってますね。鏑矢くんはその最たるものでしょう。本当に好い人ですよね。耀子先生が好きになってしまったのも当然でしょう(笑)。この単純さが好いですね。彼とは対照的な木樽くん、文武両道の彼はまさに努力の人ですよね。通りすがりさんがお書きのように、現実的でないからダメという選択を私はしません。いいじゃありませんか。人間にどんな可能性が秘められているかなんて誰にも分からないことですから。それに実際にボクシングの経験がある方が嘘っぽいと感じても、私のように能天気なずぶの素人は一種の「夢物語」として読みますよ。それでなきゃ、いしいしんじさんや三崎亜記さんの作品なんて読めません(笑)。
ボクシングというスポーツは、何か野蛮だなぁという思いは強いですし、もし我が子がやりたいと言いだしてもOKは出さないだろうと思います。敢えて、血を流したり痛い思いをさせたくありませんから。でも木樽くんのお母さんは偉いですよね。試合を見に行くことはなくても、陰で応援してくれていましたので。
丸野さんのキャラも好かったですね。いつもニコニコしているだけではなく、選手ひとりひとりの癖や欠点をノートに記録していましたものね。身体が弱くて自分で運動ができない分、他の人を応援することで自分も参加したのだと思いました。
高津先生のお見合いの場面は、ちょっと可笑しかったですね。生徒思いの先生という一面が好く判りました(笑)。それにしても、女性でいながらボクシング部の顧問とは、、、本当にお疲れさまでした!
通りすがりさんが書いていらっしゃたように、スポーツものとしては上位に来る作品だと思います。お陰で私もボクシングに対する偏見が薄れました。感動モノでしたね。
では、この辺で。やっと静かな休日になり、久しぶりに読書三昧の2日を送りました。収穫は『廃墟建築士』『ロッカー』『BOX!』の3冊です。

[3408]

おはようございます。炬燵はもう要らないでしょう!思い切って片づけちゃいましょう。
上の方に変な時計をつけたから変な風になっちゃったのかなぁ。一応全ページ再構築っていうやつをやったんですけど、どうでしょう。まだ待機本もコメントも見れないですか?だとすると時計を外さないとなぁ。
みんな結構キャラクターがいいですよね。鏑矢も木樽もどっちも無茶苦茶な感じだけど、その無茶苦茶さが全然違う方向を向いていました。特に木樽は、いじめられっ子で勉強しかしてなかったのに、結局どんどん強くなって最終的には鏑矢も倒しちゃいまいたよね?ホント無茶苦茶ですけど、面白いと思いました。
僕は元々ボクシングが野蛮というイメージはそこまでなかったんですけど、本作を読んでさらにそのイメージが薄まりました。というのも、パンチ一つとっても、ものすごく技術が必要だったり戦略が重要だったりするじゃないですか。ただ殴りあっているだけじゃボクシングは成立しないんだなと思いました。
丸野さんはかなりよかったですよね。初めは何だかボクシング部になじまない違和感のある感じのキャラだったけど、最終的にはボクシング部になくてはならない存在になりましたからね。ちょっと悲しい展開になって残念でしたけど。
スポーツモノの王道という感じの作品だと僕は思いましたけど、でもやっぱり王道のストーリーをガシッとちゃんとやるといい作品になりますね。面白かったと思います。僕はダメでしたけど、「永遠の0」という作品も評価が高いですよ。
読書に浸れるというのはいいですよね。僕も相変わらず本を買いまくっているのでバリバリ読まないといけません。お互い頑張りましょう!

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ボクシングジムはフィットネス

本の直木賞1

悼む人 青春文学といわれるものがある。明治期からだと、尾崎紅葉『金色夜叉』、徳富蘆花『不如帰』から、その後の武者小路実篤、太宰治がすぐに思い浮かぶ。 いまなら村上春樹、片山恭一、そして天童荒太もその流れに加えられるのではないか。 若い年齢層から幅広い読...

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ま行
や行~わ行

乃木坂46関係の記事をまとめました
(「Nogizaka Journal」様に記事を掲載させていただいています)

本の感想以外の文章の索引(映画の感想もここにあります)

この本は、こんな人に読んで欲しい!!part1
この本は、こんな人に読んで欲しい!!part2

BL作品の感想をまとめました

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------------------------

本をたくさん読みます。
映画もたまに見ます。
短歌をやってた時期もあります。
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2013年ベスト

2013年の個人的ベストです。

小説

1位 宮部みゆき「ソロモンの偽証
2位 雛倉さりえ「ジェリー・フィッシュ
3位 山下卓「ノーサイドじゃ終わらない
4位 野崎まど「know
5位 笹本稜平「遺産
6位 島田荘司「写楽 閉じた国の幻
7位 須賀しのぶ「北の舞姫 永遠の曠野 <芙蓉千里>シリーズ」
8位 舞城王太郎「ディスコ探偵水曜日
9位 松家仁之「火山のふもとで
10位 辻村深月「島はぼくらと
11位 彩瀬まる「あのひとは蜘蛛を潰せない
12位 浅田次郎「一路
13位 森博嗣「喜嶋先生の静かな世界
14位 朝井リョウ「世界地図の下書き
15位 花村萬月「ウエストサイドソウル 西方之魂
16位 藤谷治「世界でいちばん美しい
17位 神林長平「言壺
18位 中脇初枝「わたしを見つけて
19位 奥泉光「黄色い水着の謎
20位 福澤徹三「東京難民


新書

1位 森博嗣「「やりがいのある仕事」という幻想
2位 青木薫「宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論」 3位 梅原大吾「勝ち続ける意志力
4位 平田オリザ「わかりあえないことから
5位 山田真哉+花輪陽子「手取り10万円台の俺でも安心するマネー話4つください
6位 小阪裕司「「心の時代」にモノを売る方法
7位 渡邉十絲子「今を生きるための現代詩
8位 更科功「化石の分子生物学
9位 坂口恭平「モバイルハウス 三万円で家をつくる
10位 山崎亮「コミュニティデザインの時代


小説・新書以外

1位 門田隆将「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日
2位 沢木耕太郎「キャパの十字架
3位 高野秀行「謎の独立国家ソマリランド
4位 綾瀬まる「暗い夜、星を数えて 3.11被災鉄道からの脱出
5位 朝日新聞特別報道部「プロメテウスの罠 3巻 4巻 5巻
6位 二村ヒトシ「恋とセックスで幸せになる秘密
7位 芦田宏直「努力する人間になってはいけない 学校と仕事と社会の新人論
8位 チャールズ・C・マン「1491 先コロンブス期アメリカ大陸をめぐる新発見
9位 マーカス・ラトレル「アフガン、たった一人の生還
10位 エイドリアン・べジャン+J・ペタ―・ゼイン「流れとかたち 万物のデザインを決める新たな物理法則
11位 内田樹「下流志向 学ばない子どもたち 働かない若者たち
12位 NHKクローズアップ現代取材班「助けてと言えない 孤立する三十代
13位 梅田望夫「羽生善治と現代 だれにも見えない未来をつくる
14位 湯谷昇羊「「いらっしゃいませ」と言えない国 中国で最も成功した外資・イトーヨーカ堂
15位 国分拓「ヤノマミ
16位 百田尚樹「「黄金のバンタム」を破った男
17位 山田ズーニー「半年で職場の星になる!働くためのコミュニケーション力
18位 大崎善生「赦す人」 19位 橋爪大三郎+大澤真幸「ふしぎなキリスト教
20位 奥野修司「ねじれた絆 赤ちゃん取り違え事件の十七年


コミック

1位 古谷実「ヒミズ
2位 浅野いにお「世界の終わりと夜明け前
3位 浅野いにお「うみべの女の子
4位 久保ミツロウ「モテキ
5位 ニコ・ニコルソン「ナガサレール イエタテール

番外

感想は書いてないのですけど、実はこれがコミックのダントツ1位

水城せとな「チーズは窮鼠の夢を見る」「俎上の鯉は二度跳ねる」

2012年ベスト

2012年の個人的ベストです
小説

1位 横山秀夫「64
2位 百田尚樹「海賊とよばれた男
3位 朝井リョウ「少女は卒業しない
4位 千早茜「森の家
5位 窪美澄「晴天の迷いクジラ
6位 朝井リョウ「もういちど生まれる
7位 小田雅久仁「本にだって雄と雌があります
8位 池井戸潤「下町ロケット
9位 山本弘「詩羽のいる街
10位 須賀しのぶ「芙蓉千里
11位 中脇初枝「きみはいい子
12位 久坂部羊「神の手
13位 金原ひとみ「マザーズ
14位 森博嗣「実験的経験 EXPERIMENTAL EXPERIENCE
15位 宮下奈都「終わらない歌
16位 朝井リョウ「何者
17位 有川浩「空飛ぶ広報室
18位 池井戸潤「ルーズベルト・ゲーム
19位 原田マハ「楽園のカンヴァス
20位 相沢沙呼「ココロ・ファインダ

新書

1位 倉本圭造「21世紀の薩長同盟を結べ
2位 木暮太一「僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?
3位 瀧本哲史「武器としての交渉思考
4位 坂口恭平「独立国家のつくりかた
5位 古賀史健「20歳の自分に受けさせたい文章講義
6位 新雅史「商店街はなぜ滅びるのか
7位 瀬名秀明「科学の栞 世界とつながる本棚
8位 イケダハヤト「年収150万円で僕らは自由に生きていく
9位 速水健朗「ラーメンと愛国
10位 倉山満「検証 財務省の近現代史

小説以外

1位 朝日新聞特別報道部「プロメテウスの罠」「プロメテウスの罠2
2位 森達也「A」「A3
3位 デヴィッド・フィッシャー「スエズ運河を消せ
4位 國分功一郎「暇と退屈の倫理学
5位 クリストファー・チャブリス+ダニエル・シモンズ「錯覚の科学
6位 卯月妙子「人間仮免中
7位 ジュディ・ダットン「理系の子
8位 笹原瑠似子「おもかげ復元師
9位 古市憲寿「絶望の国の幸福な若者たち
10位 ヨリス・ライエンダイク「こうして世界は誤解する
11位 石井光太「遺体
12位 佐野眞一「あんぽん 孫正義伝
13位 結城浩「数学ガール ガロア理論
14位 雨宮まみ「女子をこじらせて
15位 ミチオ・カク「2100年の科学ライフ
16位 鹿島圭介「警察庁長官を撃った男
17位 白戸圭一「ルポ 資源大陸アフリカ
18位 高瀬毅「ナガサキ―消えたもう一つの「原爆ドーム」
19位 二村ヒトシ「すべてはモテるためである
20位 平川克美「株式会社という病

2011年ベスト

2011年の個人的ベストです
小説
1位 千早茜「からまる
2位 朝井リョウ「星やどりの声
3位 高野和明「ジェノサイド
4位 三浦しをん「舟を編む
5位 百田尚樹「錨を上げよ
6位 今村夏子「こちらあみ子
7位 辻村深月「オーダーメイド殺人クラブ
8位 笹本稜平「天空への回廊
9位 地下沢中也「預言者ピッピ1巻預言者ピッピ2巻」(コミック)
10位 原田マハ「キネマの神様
11位 有川浩「県庁おもてなし課
12位 西加奈子「円卓
13位 宮下奈都「太陽のパスタ 豆のスープ
14位 辻村深月「水底フェスタ
15位 山田深夜「ロンツーは終わらない
16位 小川洋子「人質の朗読会
17位 長澤樹「消失グラデーション
18位 飛鳥井千砂「アシンメトリー
19位 松崎有理「あがり
20位 大沼紀子「てのひらの父

新書
1位 「「科学的思考」のレッスン
2位 「武器としての決断思考
3位 「街場のメディア論
4位 「デフレの正体
5位 「明日のコミュニケーション
6位 「もうダマされないための「科学」講義
7位 「自分探しと楽しさについて
8位 「ゲーテの警告
9位 「メディア・バイアス
10位 「量子力学の哲学

小説以外
1位 「死のテレビ実験
2位 「ピンポンさん
3位 「数学ガール 乱択アルゴリズム
4位 「消された一家
5位 「マネーボール
6位 「バタス 刑務所の掟
7位 「ぐろぐろ
8位 「自閉症裁判
9位 「孤独と不安のレッスン
10位 「月3万円ビジネス
番外 「困ってるひと」(諸事情あって実は感想を書いてないのでランキングからは外したけど、素晴らしい作品)