黒夜行

>>2011年08月26日

タイニータイニーハッピー

内容に入ろうと思います。
本書は、「タイニー・タイニー・ハッピー」(通称タニハピ)という大型ショッピングセンターを舞台にした、8編の短編が収録された連作短編集です。

「ドッグイヤー」
たまたまタニハピの名付け親になった北川は、タニハピの本社勤めだったのだけど、急な転勤で、妻の美咲もメガネ屋で働いているこのタニハピに配属になった。同期の川野は新しく入ってきた小山さんを気に入ったようだが、多少言動にハラハラさせられるところもある。妻の美咲は料理が巧く、また同じくタニハピ内で働くゆうとジュンジュンという二人と仲がいい。結婚生活は、巧くいっていると思う。妻が雑誌をドッグイヤーしてしまうことにちょっとイラッとしたりというような、些細なすれ違いはあるけれども。

「ガトーショコラ」
結城(ゆう)は、みぃちゃん(北川)とジュンジュン(森崎)と仲がいい。よく三人でいるのだけど、ジュンジュンが既婚者であるみぃちゃんのことを好きだってことにはもちろん気づいている。結城は、カズ君という彼氏がいるのだけど、もう長いこと疎遠になっている。昔は同じ都心で働いていたのだけど、自分の異動によって物理的な距離が精神的な距離になってきてしまっている。

「ウォータープルーフ」
川野は、しばらく部屋に妹の智佳を泊めることになった。彼氏と喧嘩か何かしたらしい。そのきっかけが、智佳の彼氏の弟の彼女の妊娠だというからよくわからない話で、川野はなんだかんだでそっちのトラブルに多少巻き込まれていく。気まずいやり取りのあった小山とはなんだかまだしこりが残っている感じもあるし。

「ウェッジソール」
笑子の職場は地下でもないのに圏外だ。メールチェックするのにちょっと出なければならない。でも、したところで、純一君(森崎)からメールが来ているわけでもない。
ちょっとしたきっかけで、純一君と付き合うことになった。自分から積極的に動いたのは初めてだ。でも、純一君は、笑子が純一君を好きなほどには笑子のことを好きではない。それははっきりと分かる。でも、仕方ない。
親友の加奈子とはよく会う。高校時代はファンクラブもあったほどなのに、本人はクールな感じで凄くいい。

「プッシーキャット」
相原(カズ)は、向かいにある自分の店と同じブランドの別レーベルの店の女の子から声を掛けられて一緒にランチをする。名前が思い出せない。下の名前は若菜なんだけど。婚約者の人と同棲してるのは残念ですと、凄く分かりやすく誘惑される。店内では、男を惚れさせることが趣味の女として有名なんだそうだ。
しばらく疎遠になってしまった香織(結城)とこうしてまた距離を縮められたのはよかった。香織が働いているタニハピに異動希望を出したのだ。自分にしてはなかなかの行動力だったと思っている。

「フェードアウト」
小山は、物事をはっきり言ってしまう質だ。曖昧なままにしたり、なあなあな感じというのは好きではない。そういう性格のせいで、前の部署から追い出される羽目になったのだけど、でも自分は間違ったことをしているわけではない、と思っている。
女子会があるという話を聞いて、行ってみることにした。なんだか違和感ばかりが目に付く飲み会で、しばらくしてようやく、そういうことかと分かった。
姉から連絡がある。彼氏の寛人君とはどうなってるのか、というような話だ。正直、鬱陶しい。

「チャコールグレイ」
森崎は、笑ちゃん(笑子)と付き合っていて、罪悪感を覚える瞬間は結構多い。人妻の北ちゃん(北川)のことが好きだという自分は変わっていない。不毛だとは分かっているし、それをどうにかしようと笑ちゃんを利用させてもらっているという意識があるから、余計に。
笑ちゃんはいい子だと思う。ちょっと、親友の加奈子ちゃんに影響されすぎている部分はあるのだけど。加奈子ちゃんと笑ちゃんは、お互いにお互いのことを羨ましいと思っているようで、面白い。
ずっと使っていたメガネを壊してしまった。同じ色の在庫がなかなかなくて、でも森崎はどうしても自分にフィットしていた前と同じものにこだわりたかった。

「ワイルドフラワー」
北川は、旦那の出張に合わせて、冷蔵庫の中のものを処分してもらおうと、ゆうとカズ君を家に呼んだ。どうもぼーっとしているらしく、旦那さんがいなくて寂しいんですね、と言われてしまう。
翌日、一人で出かけてみるも、どうも体調が優れない。たまたま店で大学時代の同級生とばったり出会う。安藤さんは、結婚しているのにまだ働いているなんで凄いね、というような話をして、北川をモヤモヤさせる。
出張から早く戻ってきた旦那は、フラワーガーデンの担当をすることになったと言う。ワイルドフラワーっていうのは、種を植えればひとりでに育ってくれる植物のことだそうだ。

というような話です。
読み始めは、ちょっと地味な作品かなと思ったのですけど、全然そんなことありませんでした。凄く良い作品でした。いや、地味かどうかと聞かれれば、地味は地味なんですけど、なんていうか、あっさりしている作品という感じではなくて、読みはじめの印象以上になかなか骨太な作品でした。
とにかく、この作品の内容紹介はなかなか難しかったのです。一見さらっと内容紹介が出来そうに見えて、実はそうではない。自分で書いた内容紹介の文章を読んでも、作品の雰囲気をまったく表現できていませんからね。
それはどうしてそうなるのかと考えてみると、作中でズバッと描かれていない部分こそがこの作品の肝だからだろうなぁ、という風に僕は解釈しました。
僕は以前、生け花というのは花や葉を見せるものではなくて、花と花の間の隙間、葉と葉の間の空間、そういったものを見せるものなのだ、という話を聞いたことがあります(うろ覚えなんで、間違ってたらすいません)。
この作品も、まさにそういう隙間とか空間こそを描き出しているな、と強く感じました。人と人との間の空間を、ですね。
人間って複雑だし、凄く凸凹しているから、人と人との関係ってどうしてもぴったり合わなくて間に隙間が生まれる。いくら寄り添っていても、その間には必ず空間がある。どうしても届かない部分、どうしても分かり合えない部分、どうしても踏み込ませたくない部分。そういうものがどうしても人と人との間には残ってしまう。
そういう隙間を本書は凄く丁寧にすくっていく。すくっていくというか、そっと撫でていく、という感じに近いかなぁ。隙間って、ドーナツの穴のように、物質として存在しているわけじゃないから、直接触れることも出来ないし、ただそれだけを描くことって出来ない。だから、それをしっかり描くのってホント難しいと思うんだけど、本書ではそういう隙間を、パントマイマーが何もない空間に何かの存在を感じさせるかのように、そっと撫でるようにして顕にしていく。それが本当に巧いなと思いました。
そういう、はっきりと明確に捉えられるわけではない隙間こそがこの作品の要であると僕は感じるからこそ、内容紹介をすんなりするのは難しかったんだろうなぁ、と僕は思います。
さっき、地味な物語だ、というようなことを書いたけど、本当にそうで、主人公たちは、ほんの少しだけ変わる。決して劇的に変わるわけじゃない。誰かとの間の隙間がほんのちょっとだけ縮まる、それぐらいの変化しかない。でもその『ほんの少し加減』が、本当にリアルっぽくていいなと思います。
日常生きていると、そこまでガツンと大きく変化を促すような出来事って、そうそうはない。ごくごく普通に平凡な生き方をしていれば、昨日と今日と明日に特別な差を感じられない毎日を過ごすことなんて、ごく当たり前のことなんだろうと思う。むしろそれが、僕達にとっては『日常』の意味なのかもしれない、とも思う。
だから、劇的な変化が訪れるわけではないこの物語は、僕達の物語だ、という風に感じることが出来るのではないかと思う。
凄いなと思うのは、本書でも昨日と今日と明日が大差のない日常が描かれているのに、そこに『ほんの僅かな変化』を描き出せていることだ。劇的な変化を描く方が、たぶんやりやすいだろうと思う。本書のように、ほんのちょっとだけ変わった、というような描写をするのは凄く難しいだろうなぁ、と思います。ちょっとした出来事、ちょっとした会話、ちょっとした揺らぎ。そういうものを丁寧にすくいとって物語に定着させるのが巧いと思いました。
僕が特に好きな話は、「ウォータープルーフ」と「フェードアウト」です。
「ウォータープルーフ」の方は、女性ってみな演出家だよなぁ、とつくづく感じさせる作品でした。全員が全員こういう発想をしているわけではないのでしょうけども。自分をどう見せるか、という点に関しては、そりゃあ男だってそれなりに考えてるのかもだけど、やっぱり女性には敵わないんじゃないかな。男は言われなければ気づかない、女性の戦いみたいなものを垣間見せてくれる作品で、おー怖っ!
「フェードアウト」は、小山さんの話で、「ドッグイヤー」とセットになる話だと思うんだけど、外から見た小山さんと内から見た小山さんの違いが非常に面白い。「ドッグイヤー」での小山さんは、ただ空気が読めないだけの女性だと思ってたんだけど、「フェードアウト」を読むと印象が一変する。その印象がまったく違う感じが、凄くいい。
しかし小山さんってどう評価したらいいのか難しいなぁ。僕は小説に出てくる女性って、この人は嫌い、この人は好き、この人には興味ない、っていうのが割と判断できるんだけど、小山さんはその判断が出来ない。実際近くにいてしばらく一緒にいてみないと、ちょっと判断できないかもしれない。そういう印象を残す女性ってかなり珍しいから、凄く気になる存在ではある。
でも小山さんの、女性の世界の中からは浮いてしまう感というのは凄く好き。潔いし、意思が強いし、論理的で真面目なところも凄くいいなぁと思う。絶対に女性の世界では受け入れがたい存在だろうけど、僕はそういう人の方が気になってしまうのだなぁ。
市井に生きる、どこにでもいるような普通の人達の些細な成長を切り取った作品です。是非読んでみてください。

飛鳥井千砂「タイニー・タイニー・ハッピー」



<非婚>のすすめ(森永卓郎)

内容に入ろうと思います。
本書は、結婚するっていうのはある種のマインドコントロールされた結果の欲望なのだ、結婚しないでシングルを選択した方が、少なくとも今の日本では生きていくのにいいかもよ、というような内容の本です。
内容は4つの章に分かれていて、
第一章「第二の家族革命」 ここでは、大家族から核家族という家族形態の変化には、国策が絡んでいたんですよ、というような話が書かれる。

第二章「日本型恋愛と結婚の謎」 ここでは、日本における、結婚と恋愛とセックスの関係を分析しつつ、それがどう崩れていったことでシングル化が推し進んでいるのかが書かれる。

第三章「シングルライフの経済学」 ここでは、専業主婦のいる過程、共働きの過程、シングルの場合とについて、具体的なサンプルを用意して、税制的に、あるいは子育ての環境的に、どれが最も優遇されているのか、という話が書かれます。

第四章「非婚社会で何が変わるか」 ここでは、非婚化が進むことで社会がどんな風に変わる可能性があるのか、ということが描かれます

というような内容です。
僕は、第一章はかなり面白く読みました。戦時中と戦後の二回、家族革命と呼ぶ家族形態の大きな変化があった。戦時中は、とにかく産めよ増やせよで子供を5人生むようにと国が考えていて、それによって大家族という家族形態が生まれた(これが第一の家族革命)。しかしその後、日本の会社は、『家族手当』という、働いていない奥さんや子供にもお金を払うという世界でも珍しい給与体系を作り出した。そのため、家庭における子供の数は少ない方が望ましい。そこで、会社が助産婦さんを雇って、従業員に産児調節の指導をしていた、なんていう時期があったそうです。こうして、会社の都合によって子供の数が減らされたという経緯が第二の家族革命。
これらの二つの家族革命が、日本の家族のあり方、あるいは結婚観や少子化にどのような影響を与えていったのか、ということを分析している章で、なるほどこんなことがあったのか、とびっくりしました。特に、会社側の都合で核家族化が推し進められた、っていうのはなかなかビックリです。
でも、それ以降の章は、うーん、という感じでした。
第二章は正直、机上の空論というか、もし万が一それが正しいとしても、だからどうした、というような話が展開されているような気がしました。女性が読んだら、ちょっと不愉快かもしれない、というような内容です。
第三章は、具体例を出して細かく税制の話をしているんだけど、正直そこまで興味持てないなぁ、という感じでした。日本は一見すると専業主婦が優遇されているみたいに見えるかもだけど、でも実はそうでもなくて、色んな要素を総合して考えてみると、シングルや共働きの方が税制的にも優遇されている、というような話だったと思います。
第四章も、まあ、ふーんという感じの内容で、そこまで興味が持てませんでした。
本書の中で僕が一番面白いと思ったのが、結婚に関わるお金の話です。
三和銀行の調査によれば、95年に結婚したカップルが、婚約・挙式・披露宴・新婚旅行・新生活の準備のために使った費用は794万円。95年に日本で結婚したカップルは792000組だから、単純計算で年間の国民の結婚費用は6兆2900億円。これは、防衛費の1.3倍、政府開発援助予算の6.2倍、人口7000万人のベトナムのGDPの5倍なんだそうです。
まあ95年のデータなんで、さすがに今はそれよりは結婚にかかる費用も下がってるだろうけど、それにしても凄い金額だなと思いました。
まあそんなわけで、個人的にはあんまり惹かれる内容ではありませんでした。とはいえ、元々まったく結婚する気のない僕としては、内容に共感できる部分もありました。未だに僕には、なんでみんなわざわざ結婚するのか、理解出来ないのですよね。どう考えても、結婚する方がめんどくさいと思うんだけど。謎だ。

森永卓郎「<非婚>のすすめ」


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2013年ベスト

2013年の個人的ベストです。

小説

1位 宮部みゆき「ソロモンの偽証
2位 雛倉さりえ「ジェリー・フィッシュ
3位 山下卓「ノーサイドじゃ終わらない
4位 野崎まど「know
5位 笹本稜平「遺産
6位 島田荘司「写楽 閉じた国の幻
7位 須賀しのぶ「北の舞姫 永遠の曠野 <芙蓉千里>シリーズ」
8位 舞城王太郎「ディスコ探偵水曜日
9位 松家仁之「火山のふもとで
10位 辻村深月「島はぼくらと
11位 彩瀬まる「あのひとは蜘蛛を潰せない
12位 浅田次郎「一路
13位 森博嗣「喜嶋先生の静かな世界
14位 朝井リョウ「世界地図の下書き
15位 花村萬月「ウエストサイドソウル 西方之魂
16位 藤谷治「世界でいちばん美しい
17位 神林長平「言壺
18位 中脇初枝「わたしを見つけて
19位 奥泉光「黄色い水着の謎
20位 福澤徹三「東京難民


新書

1位 森博嗣「「やりがいのある仕事」という幻想
2位 青木薫「宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論」 3位 梅原大吾「勝ち続ける意志力
4位 平田オリザ「わかりあえないことから
5位 山田真哉+花輪陽子「手取り10万円台の俺でも安心するマネー話4つください
6位 小阪裕司「「心の時代」にモノを売る方法
7位 渡邉十絲子「今を生きるための現代詩
8位 更科功「化石の分子生物学
9位 坂口恭平「モバイルハウス 三万円で家をつくる
10位 山崎亮「コミュニティデザインの時代


小説・新書以外

1位 門田隆将「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日
2位 沢木耕太郎「キャパの十字架
3位 高野秀行「謎の独立国家ソマリランド
4位 綾瀬まる「暗い夜、星を数えて 3.11被災鉄道からの脱出
5位 朝日新聞特別報道部「プロメテウスの罠 3巻 4巻 5巻
6位 二村ヒトシ「恋とセックスで幸せになる秘密
7位 芦田宏直「努力する人間になってはいけない 学校と仕事と社会の新人論
8位 チャールズ・C・マン「1491 先コロンブス期アメリカ大陸をめぐる新発見
9位 マーカス・ラトレル「アフガン、たった一人の生還
10位 エイドリアン・べジャン+J・ペタ―・ゼイン「流れとかたち 万物のデザインを決める新たな物理法則
11位 内田樹「下流志向 学ばない子どもたち 働かない若者たち
12位 NHKクローズアップ現代取材班「助けてと言えない 孤立する三十代
13位 梅田望夫「羽生善治と現代 だれにも見えない未来をつくる
14位 湯谷昇羊「「いらっしゃいませ」と言えない国 中国で最も成功した外資・イトーヨーカ堂
15位 国分拓「ヤノマミ
16位 百田尚樹「「黄金のバンタム」を破った男
17位 山田ズーニー「半年で職場の星になる!働くためのコミュニケーション力
18位 大崎善生「赦す人」 19位 橋爪大三郎+大澤真幸「ふしぎなキリスト教
20位 奥野修司「ねじれた絆 赤ちゃん取り違え事件の十七年


コミック

1位 古谷実「ヒミズ
2位 浅野いにお「世界の終わりと夜明け前
3位 浅野いにお「うみべの女の子
4位 久保ミツロウ「モテキ
5位 ニコ・ニコルソン「ナガサレール イエタテール

番外

感想は書いてないのですけど、実はこれがコミックのダントツ1位

水城せとな「チーズは窮鼠の夢を見る」「俎上の鯉は二度跳ねる」

2012年ベスト

2012年の個人的ベストです
小説

1位 横山秀夫「64
2位 百田尚樹「海賊とよばれた男
3位 朝井リョウ「少女は卒業しない
4位 千早茜「森の家
5位 窪美澄「晴天の迷いクジラ
6位 朝井リョウ「もういちど生まれる
7位 小田雅久仁「本にだって雄と雌があります
8位 池井戸潤「下町ロケット
9位 山本弘「詩羽のいる街
10位 須賀しのぶ「芙蓉千里
11位 中脇初枝「きみはいい子
12位 久坂部羊「神の手
13位 金原ひとみ「マザーズ
14位 森博嗣「実験的経験 EXPERIMENTAL EXPERIENCE
15位 宮下奈都「終わらない歌
16位 朝井リョウ「何者
17位 有川浩「空飛ぶ広報室
18位 池井戸潤「ルーズベルト・ゲーム
19位 原田マハ「楽園のカンヴァス
20位 相沢沙呼「ココロ・ファインダ

新書

1位 倉本圭造「21世紀の薩長同盟を結べ
2位 木暮太一「僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?
3位 瀧本哲史「武器としての交渉思考
4位 坂口恭平「独立国家のつくりかた
5位 古賀史健「20歳の自分に受けさせたい文章講義
6位 新雅史「商店街はなぜ滅びるのか
7位 瀬名秀明「科学の栞 世界とつながる本棚
8位 イケダハヤト「年収150万円で僕らは自由に生きていく
9位 速水健朗「ラーメンと愛国
10位 倉山満「検証 財務省の近現代史

小説以外

1位 朝日新聞特別報道部「プロメテウスの罠」「プロメテウスの罠2
2位 森達也「A」「A3
3位 デヴィッド・フィッシャー「スエズ運河を消せ
4位 國分功一郎「暇と退屈の倫理学
5位 クリストファー・チャブリス+ダニエル・シモンズ「錯覚の科学
6位 卯月妙子「人間仮免中
7位 ジュディ・ダットン「理系の子
8位 笹原瑠似子「おもかげ復元師
9位 古市憲寿「絶望の国の幸福な若者たち
10位 ヨリス・ライエンダイク「こうして世界は誤解する
11位 石井光太「遺体
12位 佐野眞一「あんぽん 孫正義伝
13位 結城浩「数学ガール ガロア理論
14位 雨宮まみ「女子をこじらせて
15位 ミチオ・カク「2100年の科学ライフ
16位 鹿島圭介「警察庁長官を撃った男
17位 白戸圭一「ルポ 資源大陸アフリカ
18位 高瀬毅「ナガサキ―消えたもう一つの「原爆ドーム」
19位 二村ヒトシ「すべてはモテるためである
20位 平川克美「株式会社という病

2011年ベスト

2011年の個人的ベストです
小説
1位 千早茜「からまる
2位 朝井リョウ「星やどりの声
3位 高野和明「ジェノサイド
4位 三浦しをん「舟を編む
5位 百田尚樹「錨を上げよ
6位 今村夏子「こちらあみ子
7位 辻村深月「オーダーメイド殺人クラブ
8位 笹本稜平「天空への回廊
9位 地下沢中也「預言者ピッピ1巻預言者ピッピ2巻」(コミック)
10位 原田マハ「キネマの神様
11位 有川浩「県庁おもてなし課
12位 西加奈子「円卓
13位 宮下奈都「太陽のパスタ 豆のスープ
14位 辻村深月「水底フェスタ
15位 山田深夜「ロンツーは終わらない
16位 小川洋子「人質の朗読会
17位 長澤樹「消失グラデーション
18位 飛鳥井千砂「アシンメトリー
19位 松崎有理「あがり
20位 大沼紀子「てのひらの父

新書
1位 「「科学的思考」のレッスン
2位 「武器としての決断思考
3位 「街場のメディア論
4位 「デフレの正体
5位 「明日のコミュニケーション
6位 「もうダマされないための「科学」講義
7位 「自分探しと楽しさについて
8位 「ゲーテの警告
9位 「メディア・バイアス
10位 「量子力学の哲学

小説以外
1位 「死のテレビ実験
2位 「ピンポンさん
3位 「数学ガール 乱択アルゴリズム
4位 「消された一家
5位 「マネーボール
6位 「バタス 刑務所の掟
7位 「ぐろぐろ
8位 「自閉症裁判
9位 「孤独と不安のレッスン
10位 「月3万円ビジネス
番外 「困ってるひと」(諸事情あって実は感想を書いてないのでランキングからは外したけど、素晴らしい作品)