黒夜行

>>2004年10月

スカイクロラ(森博嗣)

空がある。
僕の頭上に、空がある。
そこに、僕のすべてがある。
美しさも、
楽しさも、
哀しみも、
孤独も、
意思も、
強さも、
そして、
生きる意味さえも。
すべてが、そこに溶けている。
それらに会いに行くために、
いや違うな、
それらと一緒に溶け合うために、
僕は空を目指す。
空に墜ちていく。
そこが僕の居場所で、
そこにしか僕はいられなくて、
安らかに僕を迎えてくれる。
空は優しい。
綺麗なものしか浮かんでいられないから、
浮かんできたものには優しい。
冷たい空気も、
太陽の熱気も、
たなびく雲も、
そして、
戦うべき相手も、
すべてが優しい。
そこは自由で、
人工のものはほとんど何もない。
あるのは、戦闘機くらいなものだろう。
人間が作ったものはきっと、
汚れているから浮かんでいられないんだ。
僕たちだって、
いつかは地上に戻らなくちゃいけない。
汚れた世界に。
つまらない世界に。
空に浮かんでいられる一瞬のために、
そんな奇跡的な一瞬を信じたがために、
僕らはこうして生きている。
大人は問う。
何故戦うのか、と。
僕たち子供は答える。
生きるためだ、と。
大人には、理解できないだろう。
僕たちも、理解されたくはない。
いつだってこうして生きてきた。
こうしてしか、生きていけなかったんだ。
今日も、
正しいものが空へと浮かんでいく。
美しいものが空へと浮かんでいく。
そうして、
いつか空に戻れなくなる日が来るのだろう。
空にいられる奇跡を今日もかみしめて、
空にいられる明日を絶望的に信頼して、
今日も僕たちは夢を見る。
現実かもしれない夢を、
現実だったかもしれない夢を。
そろそろ内容に入ろうと思います。
とても悲しい物語だった。
舞台は大分未来の(というのは実際判断出来ない。50年前の大きな戦争という表現があるが、その戦争が第二次世界大戦を指しているとも限らない)世界。名前から判断するに恐らく舞台は日本と考えていいだろう。
子供が戦争を仕事にしなくてはいけない世界。主人公はパイロット。上司の命令によって偵察に出向き、時には右手が人を撃つ。
新しく配属された主人公「カンナミ・ユーヒチ」は、周囲の人間と関わりながら淡々と過ごす日常が描かれる。
特別ストーリーがあるわけではない。というか方向がない。特別殺人事件がおきるわけでも、成長を描いているわけでもない。少しだけ村上春樹の作品(というか風の歌を聴け)に似ているような気がした。
敢えていうなら恋愛ものかも。
何故彼等(彼等が誰かはおいといて)は戦闘機に乗るのか(乗らなければいけないのではなく)。そういったことが次第に分かっていくことで、彼等が生きていること、その存在そのものがとても悲しく思えてくる。
ストーリーがない作品はあまり好きではないけど、この作品は、氏の作品だからということもあっただろうけど、飽きることなく読めた。とにかく説明のしづらい作品だ。
ということで以下面白いなと思った場面やセリフを抜き出してみる。

もう一人は階段の途中まで下りてきて、そこで座って脚を組む。新しいストッキングを僕に見せたかったのかもしれない。でも、ストッキングの性能に関しては僕はほとんど知識がない。

正しい情報なんて、もう残っていないだろう。
正しい情報ほど、早く消え去るものだ。

人の顔は簡単に殴れるのに、自分の顔は殴れない。
自分のものになった瞬間に、手が出せなくなる。
自分のものは、何も壊せなくなる。
僕は自分を壊せない。
人を壊すことはできても、
自分は、壊せない。

靴のサイズはもう、ずっと、このままだろう。

仕事も女も、友人も生活も、飛行機もエンジンも、生きている間にする行為は何もかもすべて、退屈凌ぎなのだ。
死ぬまで、なんとか、凌ぐしかない。
どうしても、それができない者は、諦めて死ぬしかないのだ。
(中略)
僕たち子供の気持ちは、大人には決してわからない。
理解してもらえない。
理解しようとするほど、遠くなる。
どうしてかっていうと、理解されることが、僕らは嫌なんだ。
だから、理解しようとすること自体、理解していない証拠。
(中略)
僕はまだ子供で、
ときどき、右手が人を殺す。
その代わり、
誰かの右手が、僕を殺してくれるだろう。
それまでの間、
なんとか退屈しないように、
僕は生き続けるんだ。

ルールが偉くなった。融通が利かない

唯一の問題は、何のために生きるのか、ということ。
(中略)
生きていることを確かめたかったら、死と比較するしかない、そう思ったからだ。これは贅沢な悩みだろうか。

どうしてコクピットを開けなかったかって?
たぶん、死ぬときは、何かに包まれていたかったのだ。
生まれたときのように。
そんな死に方が、僕の憧れだから。

自分の責任だと考えることが、一番楽なのだ。
全部、自分の責任なら、閉じていれば良い。完結できる。人の責任だと思うから、処理が難しくなる。

意識しなくても、
誰もが、どこかで、誰かを殺している。
押しくら饅頭をして、誰が押し出されるのか・・・。その被害者に直接触れていなくても、みんなで押したことには変わりはないのだ。
私は見なかった。私は触らなかった。
私はただ、自分が押し出されないように踏ん張っただけです。
それで言い訳になるだろうか?
僕は、それは違うと思う。
それだけだ。
とにかく、気にすることじゃない。
自分が踏ん張るのは当然のことだから。
しかたがないことなんだ。

笹倉の望みはいつも現実的だ。
彼の望みは、いつも形があって、しかも、すぐそこにある。
手を伸ばせば届くところにあるのだ。
僕はそれが羨ましかった。
(中略)
人に理解されることほど、ぬるぬるとして、気色の悪いことはない。僕はそれが嫌いだ。できるだけそれを拒絶して、これまで生きてきた。
(中略)
抵抗があっては飛べないのだ。
(中略)
ただ、一つだけいえることは、
間違っていても、生きている、ということ。
間違ったままで飛んでいる。
飛んでいることが、間違っていることなのだ。
わからないだろう。
きっと誰にも、わからないだろう。
そして、
誰にも、わかってもらいたくない。

こんな感じの小説。是非とも読んでほしい。

森博嗣「スカイクロラ」



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19歳(永瀬隼介)

解説の重松清氏が書くように、本書は決して面白い作品ではない。
実際に起きた一家四人殺人。年老いた祖母と両親、そして幼い妹を殺され、生き残った少女は死体の前で強姦される。冷徹で残虐な大量殺人犯。
19歳。それが犯行当時の年齢である。
本書はその殺人犯の生い立ちから事件当日、そして死刑確定者として生活を送る現在に至るまでを描いた作品である。
両親の不和、夜逃げ、父親からの暴力、二面性を持つ小学生時代、キリスト教の異端派エホバとの出会い、祖父との思い出、暴力を繰り返すようになる中学高校、彼女との別れ、家庭内暴力、結婚、フィリピンでの経験、そして事件に至るきっかけともなる強姦事件。そうした男の過去を積み重ねていき、特に強い動機があるわけでもなかった一家四人殺害までの男の軌跡を辿っていく。
男と著者との間でやりとりされていた手紙も載っている。そこに見出される男の姿は、知性があり客観的で記憶力の優れた男、というもの。四人を殺害した男の文章とは思えないほどしっかりしている。
ただ齟齬を見せることも多い。体面を気にしてプライドを保とうとし、反省を口にするも内実の伴っていない言動をする。著者に「モンスター」と言わせるその男の正体は、著者自身理解することが出来ないでいる。
俺は他人のことなんか理解できるわけない、という考えを普段から持っているし、そういう前提で読んでいるからそうでもなかったけど、本書を読めば何故男が殺人を犯すに至ったのかわかるかもしれない、と思って読み始めた人は据わりの悪い終わり方と映るかもしれない。
森博嗣という作家がいて、氏は作品中殺人の動機をはっきりと明示することは少ない。多くは普通には理解出来ない動機や行動で占められていて、納得できない読者もいるかもしれない作品である。その氏が、作品の登場人物の口を借りてこう言っていたことがあったな、と思い出した。ただし正確な引用ではない。
「動機なんて後からくっつけられるものだ。犯罪を犯している時点でその犯人すら動機はわかっていないものだ。動機は、生きているものが安心したいがために作られていく。犯罪に理由をつけて、自分達はその理由の範囲外にいるから安心だ、という論理。だから犯罪者が犯罪を犯した動機など考えても無駄だ。」
たぶん大分本文とは違うけど、言いたい内容は同じだと思う。確かにその通りだと思うし、たとえそれが犯罪者であろうとなかろうと、わずか数百ページの文章を読んだだけで人のことが理解できるわけがそもそもないのである。
そういう意味で、著者が自分の取材している対象を「理解不能」と言ってしまうその姿勢にはある意味好感を持てるし、面白くはないけどこの作品には存在する価値はあるな、と思います。

永瀬隼介「19歳」



Cの福音(楡周平)

氏の作品をはじめて読んだ。
デビュー時、超大型新人登場と騒がれた氏は、米国企業在職中に本作を書き、新人賞を経ずにデビュー。今では専業作家となり、次々に問題作を発表している、らしい。
この作品は、朝倉恭介という一人の日本人をめぐる物語である。事故で両親を失い、アメリカの大学でトップクラスの成績を修めていたにも関わらず、悪の世界へと自ら進んで足を踏み入れていく。彼が考え出したのは、輸出入の盲点をつくコカインの密売の方法であり、その密売に手を染める朝倉と、その破綻(破綻なのかどうかは判断が難しいけど)に至るまでの経緯を、精密な描写によって描いている作品である。常に完璧を目指す朝倉と僅かな綻びから破綻する計画。その妙はなかなか面白い。朝倉という人間もなかなか魅力的に描かれていて、悪くはない。
でもやはり今ひとつという感は拭えない。解説では大沢在昌の新宿鮫と比較されていたが、新宿鮫の方が遥かにいいと思う。朝倉が淡々と描かれすぎているからなのか、あるいは進行している犯罪自体に魅力がないのか。はっきりとはわからないけど、とにかく物足りない。
新宿鮫のように、この朝倉恭介の物語はシリーズ化されているようだが、それよりも新宿鮫を読むことをお勧めする、そんな作品です。

楡周平「Cの福音」



星降り山荘の殺人(倉知淳)

見事な作品でした。フェアなミステリーです。
舞台は定番中の定番嵐の山荘もの。外界と隔絶され、携帯も繋がらず、そんな現実的ではないまさにミステリーらしい舞台。そのコテージの一つで死体が発見される。星園というスターウォッチャーという怪しげな職業の男が、まさに探偵の如く調査・推理を開始していく。細かな情報を積み重ねて真実を探ろうとする星園をあざ笑うかのように第二の事件が起きる。救援は来ず、自力で山を降りることもできない閉鎖状況。逃げ出すことの出来ない状況で犯人は最後の大勝負に出る・・・
密室や不可能状況があるわけではなくて、純粋に「誰が犯人か」を追求していく物語。物語のまさに終盤に驚愕の事実が(本当に驚愕の)明らかになる。各種ランキングでもいい評価を得ているこの作品。ミステリーが嫌いでないなら読んでみるべきでしょう。
読み終わった後、もう一度この文章を読み返してほしいですね。この文章はフェアに書いたつもりです。「なるほど」と思ってくれれば幸です。

倉知淳「星降り山荘の殺人」




仮面劇 MASQUE(折原一)

久しぶりに折原一の作品を読んだ。
折原一といえば、日本で唯一と言ってもいいほど、叙述トリックを中心に小説を書いている作家である。叙述トリックというのは、読者を騙す仕掛けで、簡単な例でいえば、男だと思っていた登場人物が実は女だったとか、並列して語られる二つの時間軸が、実は現在と過去だったとか、そういった読者に何かを誤認させるトリックのことだ。折原氏は、毎回様々な趣向を凝らして読者を騙そうと試みる、騙しのプロともいえる。
ただ当たり外れも多く、今回の作品もあまり面白い部類ではなかった。
トリカブトによる保険金殺人を主軸として話が進んでいく。というぐらいの説明しかできない。
お世辞にも、折原氏の作品は文章やセリフがいいとはいえない。むしろ、三文芝居を見ているような、そんな違和感すら感じさせる文章やセリフにうんざりすることも多い。一流の騙しのプロだけど、それが外れの時は、読んでいて楽しい要素があまりない。
貫井徳郎のように、ストーリーやトリック重視の作家であり、文章はうまくない。トリックがうまくはまった時(それは結局最後まで読まなければわからないのだが)は、その騙された感覚に感動するが、そうでない時は退屈な物語だ。
というわけで、あまりお勧めはしない。

折原一「仮面劇 MASQUE」



絶対音感(最相葉月)

珍しくノンフィクションを読んでみた。
すごく感想を書くのが難しい。面白いかと言われれば別にそんなでもない。でも徹底した取材に裏打ちされた事実の積み重ねが、何か量感をもっているような、そんな力強さを感じさせる作品だ。
著者はそれまで絶対音感という言葉を知らなかったのだという。その「絶対」という言葉の持つ意味に惹かれるように、精力的に取材を開始する。大分昔の音楽家のエピソードから始まり、日本に絶対音感を持つ人が多いこと、日本での絶対音感の歴史、日本の音楽教育、絶対音感を持つ音楽家の声、声や脳の専門家達による研究成果。そうしたものを無理なくまとめて、「絶対とはなんなのか」「音楽家に絶対音感は必要なのか」と考えさせていく。
絶対音感があればいい音楽家になれる。そんな認識しか俺には無かったから、この本を読んで衝撃だった。絶対音感というのは、あれば便利なこともある、という程度で、不便を感じることも同じくらいあるのだという。
また著者は、日本の絶対音感教育に疑問を呈している。今母親達は、子供に絶対音感が身につけばレッスンを終えてしまうのがほとんどだという。絶対音感さえあればいいという認識がまかり通っている、と。実際は絶対音感を見につけた「だけ」では、いい音楽家になるどころか、逆に苦労ばかり背負うことになるという。音を「絶対的」に捕らえるだけでなく、「相対的」に捕らえることができなくてはいけない、と。日本に巣食う「絶対音感優勢」の風潮を取りあげている。
著者は本書で、絶対音感はあるほうがいいのか、その点について自らの意見を述べることはない。あくまでデータを提示し考えさせる、という構成をとっている。現代科学でも、ようやくその機能の一部を説明出来ているだけの「耳」あるいは「聞くという行為」。そうしたものにあらゆる角度からメスを入れた本書。重厚な音の世界を堪能するにはいい本です。

最相葉月「絶対音感」



2004年10月16日現在

今まで読んだ本の中で、読んで欲しいと思う本をリストしてみました。参考になるならどうぞ。ただし面白くなくても責任は持ちませんので悪しからず。

MORE »

伏魔殿(松岡圭祐)

松岡圭祐の作品はやっぱり面白い。
話は、日本三大奇祭のメイン、「神人」と呼ばれる人を選出する場面から始まる。神人に立候補するのは屈強な若者と相場が決まっているなか、中年に差し掛かった榎木と多賀が立候補している。そして神人は決まる・・・
そこから場面は過去へと飛ぶ。タバコ屋で静かに暮らしている榎木。人との接触はほとんどない。そんななか、澤木という刑事に会い、唯一人と会う雀荘である少女と出会うことで彼の人生は狂っていく。榎木の親友だった平山。その娘であるその少女は今は多賀の娘として育てられており、実の父親である平山のことを知りたいと榎木に接触する。榎木と平山の過去の思い出の場面を交えながら、多賀の家族と榎木は繋がっていく。平山の神人への想い。妻を想う多賀の決心。少女に心動かされる榎木の決断。そうして始めの神人選出場面へと繋がっていく。
そして祭り本番。そして榎木が知ることになる現実は・・・
著者はそれまでの作品であまり心理描写をしてこなかった(と解説の人は書いていた)。今回は逆に、榎木という男の、周囲の様々なことに対する「揺れ」が見事に表現されていると思う。タバコ屋で孤独に生きる男。唯一無二の親友や母親との思い出。そして彼等を失った悲しみ。多賀や澤木への同調や反発。寂寥感を漂わせる短い文章の連続。そうしたもの全てが一種独特な世界を作っている。
それでいて見事にミステリーである。伏線の張りかたが絶妙で、最後にそうだったのか、と唸ってしまう。
こういうミステリーを求めているわけです。

松岡圭祐「伏魔殿」



風の歌を聴け(村上春樹)

村上春樹の小説は苦手だ。
前の世界的に有名な「ノルウェーの森」を読んだんだけど、なんのことかまるでわからなかった。俺はS・A・B・Cで小説を評価するんだけど、「ノルウェーの森」はC。最低ランク。
今回の「風の歌を聴け」もなんのことだか。たぶん事実だけ抜き出せば三角関係(そういう表現はそぐわないけど)だったんだろうか?といった程度の理解。なんのこっちゃ。
村上春樹は評価されているし、恐らくいい作家だし、いい小説を書くんだろう。「風の歌を聴け」は氏のデビュー作で、確かに文章や会話はいいような気がする。でもそれも、村上春樹の小説だから、といった先入観があるような気がする。だからいいのかどうかわからない。
まあ人によって本の読み方が違うんだろう、と思うことにしている。主人公や誰かに感情移入する、ってのが基本かもしれないし、普通なのかもしれないけど、俺の場合はストーリー重視。確かにいいキャラや感情移入出来る登場人物がいればそれはそれでいいけど、そんなのが無くてもストーリーが流れてて面白くてワクワクさせてくれればいい。
そんなんだから、ストーリーがはっきりつかめないこの小説は馴染めない。

村上春樹「風の歌を聴け」



鉄鼠の檻(京極夏彦)

やっぱり京極夏彦は面白い。
話の説明をするのは、やはりというか当然というか、とにかく無理。言えるのは、坊さんがたくさん死ぬ、ってこと。異様に装飾された死体で発見される坊さん達。あるはずの無い寺から降りられない坊さん達。発見された書庫。修行の科学的分析取材に訪れるいつものメンバー。成長しない小娘”鈴”。13年前の火事。坊さんから殺人を告白される盲目の按摩。そしてなにより・・・

「禅」

「鉄鼠の檻」は「禅」がテーマになっている。解説の人が書いていたけど、この小説を読めば、禅のことはおおまかに理解できる。解説氏によれば、そこらのつまらない専門書よりずっと内容が豊富らしい。それぐらい、もうほとんど禅の話だと言ってもいいくらいの内容。文庫で1300ページ以上あるけど、禅禅禅・・・みたいな。
さしもの京極堂も今回は苦戦する。京極堂の憑き物落しは、言葉を操り相手を翻弄するものだが、禅は言葉を超えたところにある(らしい)。何も言葉で説明することができないし、よしんばしようとしたところですぐに消えてしまうような、禅とはそういう存在らしい。しかし最後は京極堂が締めくくるのだが・・・
これを読んで、少しだけ禅に興味が出てきた。ちょっとだけ面白い。遍く宗教というのは、神秘体験が必要で、それを説明する道具として、宗教(=言葉)を作るのだが、こと禅に関しては、神秘体験を超えた日常に悟りがあるのだという。修行によって神秘体験を感じても(そもそもこの表現は正しくなくて、修行と悟りは同一のものだそうだが)、その神秘体験を跳ね除けて過ごす日常こそが全てである、ということらしい。だから言葉は不要なのだ。そういった禅に関する事柄を、無理を承知で言葉で描く作者の力は凄いものだと思う。
しかし確かに宗教だとか歴史だとかの知識が豊富であればそれなりの小説は書けるのだろうが、京極夏彦の作品はそうしたもの以外、つまり設定だとか登場人物だとか、そういったものが遥かに秀逸だと思う。今回も、どこの資料にも残っていない、つまり「存在するはずの無い寺」である明慧寺そもそもの謎や、そこを存続させようとした者の動機、寺の中の人間関係や寺の外との人間関係、そういったことの設定が素晴らしい。長かったけど、楽しかった。

京極夏彦「鉄鼠の檻」




死体を買う男(歌野晶午)

なんとも説明のしにくい話だ。
この話は二部構成になっている。一つは作中作という形をとっていて、タイトルは「白骨鬼」。もう一つはその「白骨鬼」の作者とある作家のやりとりである。この二つが交互に折り重なっている。
「白骨鬼」はなかなか面白い趣向で、語り部が探偵作家の江戸川乱歩、探偵役が詩人の荻原朔太郎という布陣。話は江戸川乱歩が自殺しようとするところから始まる。その自殺をすんでのところで止めた青年と、偶然同じ宿だったのだが、その青年が「月恋病」に罹っているのだと女中は言う。夜になると女物の着物を着ておしろいをはたき、月を見ては泣いているのだという。傍らには荻原朔太郎の詩があり、なんと乱歩自殺未遂の直後なんとその青年が自殺してしまう。といっても死んだ姿を目撃したのは一人で、正座し拝むような格好で死んでいたのだという。脈がないことを確認してから慌てて人を呼びにその場を離れると、なんと死体が消えている。そこは断崖であり、自殺の名所であり、死体があがらないことで有名な場所だったので警察は早々自殺と断定するのだが、萩原氏と乱歩氏が調べていくと、どんどんおかしなことがわかってきて、青年の死の真相が次第に明らかになっていく・・・
一方の話は、ある雑誌に「白骨鬼」が掲載されているのを細細見という作家が見つけることから始まる。細見は大分前に文学史、ミステリー史に残る傑作を書き残したのだが、その後は本は売れるが本人としては納得のいかない作品ばかり。ついに筆を折ることを決意した矢先のことだった。「白骨鬼」は特殊な作品で、雑誌掲載の段階で作者名が書かれていない。よもや「乱歩の未発表作品」と受け取れかねない風に書かれている。もちろんそうではなく、作者は西崎というズブの素人。しかし細見はこの西崎という作家、いや「白骨鬼」という作品に執着していくようになり、そしてその果てに予想だにしない結末が待っている・・・
サクサク読むにはなかなかいい作品だと思う。乱歩氏と萩原氏の掛け合いが面白く、かつ二人の記述に関してはちゃんと事実に基づいているわけだけだから、その点も読み応えがある。確かに「白骨鬼」の中のトリックはそこまで大したことはないし、この作品が「白骨鬼」として世に出されていたらそこまで評価はしないけど、二部構成にすることで物語自体に厚みが出ていて、トリックよりもそうした構成を評価している。
そこまでお勧めはしないけど、読んでみても悪くない作品だと思う。

歌野晶午「死体を買う男」



天使の屍(貫井徳郎)

あまり面白くない作品だった。
話は一人の中学生がマンションの屋上から飛び降りることから始まる。短い遺書が見付かるが、両親ともに自殺であるとは信じられない。父親は事故なのか殺人なのか、あるいは自殺なら動機はなんなのか。それらを調べることを決意する。しかし息子がLSDに手を出していることを警察から知らされ、動揺を隠せない。
その後も同級生が次々と飛び降りていき、そのたびに自殺と処理されていく。父親はその中学生達と息子の死のつながりを見出そうとし、息子と親しかった同級生に接触するのだが、「子供の論理」についていけず戸惑う。彼等が何を考えているのか理解することができない。
そうして日々を過ごしていると、ある日突然脅迫者が現れる。その出現以降事件は急速に展開し、そしてついには自分の息子も含めた子供達の「犯罪」が浮き彫りになっていく・・・
貫井氏の作品は、お世辞にも文章や会話がいいとはいえない。俺は唯一貫井氏のトリッキーな部分を評価していて、それを期待していつも読んでいる。もちろん毎回読者を驚かすトリックを用意できるわけはないし、貫井氏の他のテイストの作品があることも当然だとは思っているけど、やはりこうした、貫井氏にしては驚きの少ない作品にはちょっとがっかりしてしまう。
これからも読んでいく作家だとは思うが、どこまで期待して読むのか、そのレベルは修正することになるだろうな、と思う。

貫井徳郎「天使の屍」


天使の屍(ハード)



平面いぬ(乙一)

乙一の短編集である。
四編収録されているが、どれも切ない物語だ。ホラー作家だと言われているし、この作品もホラーだと紹介されているが、怖さよりもしみじみとした優しさや悲しみが伝わってくる。
それぞれ簡単に内容を書くと、
「石ノ目」
石ノ目様の目を見ると石になってしまう、という言い伝えのある地域で、教師二人が山登りを計画する。美術教師は自殺したと思われている母を捜すためであり、社会科の教師はそれに便乗した形。そして遭難する。怪我をした同僚を必至に背負いながら歩いた美術教師は、目が覚めると一軒の家の中にいた。家人を探すと、私の顔を決して見ないで下さい、という老婆らしき女性が出てきて・・・
「はじめ」
ひよこを殺してしまった罪をいるはずのない架空の女の子になすりつけた二人の少年。彼等が彼女につけた名前は「はじめ」。次第に彼女はいたずらの代名詞になり、噂がどんどんと広がり、ついには見たという人まで現れる始末。ある日、その町のどこかにあると言われていた地下水路の入り口を彼等は偶然発見する。探検に乗り出そうと中に入っていくと、そこで彼等が決めた設定通りの「はじめ」を目撃する。「はじめ」は彼ら二人にしか見えない。明らかに二人の幻覚なのだが、幻覚と現実の人間が次第に中を深めていく・・・
「BLUE」
不思議な布で作られた五体の人形達。四体は見るも美しい人形だったが、一体だけみすぼらしい者が。それが「ブルー」。彼等は何故か動き、そして人形同士会話をすることができた。ある日彼等はある家に売られていく。そこで持ち主に好かれないブルー。本人は理由がわからない。様々努力をするも、ついに乱暴者の弟に譲り渡されることに。そこでの生活はひどいものだったがあることをきっかけにブルーの運命は変わっていく・・・
「平面いぬ。」
腕に犬の刺青を彫った女性。その刺青は彼女の皮膚上を自由に動き回った。彼女はペットのようにしてその犬を扱う。一方彼女の家族(複雑な事情があるのだが)は、彼女以外の三人全員が癌であり、半年の命であることがわかってしまう。家族に対する複雑な思いは、刺青の犬のお手柄によって、思わぬ方向へと進んでいく・・・
「はじめ」と「BLUE」が本当に悲しい話で、淡々と書かれていることが一層その悲しさを際立たせている。「石ノ目」は一番ホラーらしい作品であり、「平面いぬ。」そこまで特長のある作品ではないけど、主人公の家族に対する揺れがとても鮮やかで悲しい。
短い文章で独特な世界を紡ぎだす乙一。とてもいい作品だった。

乙一「平面いぬ」



あくむ(井上夢人)

井上夢人の短編集。
「あくむ」というタイトルの通り、どれも夢なのか現実なのか、その境界が曖昧な物語が揃っている。
内容を簡単に書くと、
「ホワイトノイズ」
ちょっとした好奇心から盗聴が趣味になる。ある日男女の諍いの会話を聞いてしまい、女性の方がお金を強請られていることを知るや、彼女のためになろうと奔走するのだが・・・
「ブラックライト」
展覧会を間近に事故にあった画家。目を覚ますと彼は闇の中にいた。医師の説明によれば、両手骨折そして失明という信じがたいものだった。しかし彼は腕を動かすことができ、目も見えることに気づく。彼を監禁している者がいる。一体これはなんなんだ・・・
「ブルーブラッド」
自分が他の人間とは違う「種」であることを知っている数学教師。彼は夢の中でのみ自分の欲望を解放できる。ある日その夢の中に、同じ教師の女性が出てくる。どうやら自分がデートに誘ったという設定らしい。彼は彼女に自分の秘密を打ちあけるのだが・・・
「ゴールデンケージ」
兄の部屋を覗くと、兄は血だらけのまま鏡の前で苦悶の表情を浮かべている・・・
兄は親の期待を一心に背負う優等生。しかし最近それを重荷に感じている。ある日自分の太ももに発見した白い筋が彼の、そして彼の弟の運命を変えていく・・・
「インビジブル ドリーム」
ドラマのエキストラで知り合った女性。突然変な夢を見た、と男に打ち明ける。そしてしばらくしてその女性の見た夢が男の見に現実に降りかかる。女はそれを知り恐怖し、男は彼女の不安を取り除こうと、偶然であることを立証しようとするのだが・・・
井上氏の作品らしく、「論理的」に終結することはない。もちろんこの作品はホラーに分類されるだろうし、ミステリーでないからそんなことはどうでもいいのだけど。
理由のわからない不安感、夢なのか現実なのか判断出来ない恐怖感。後味がいいとはいえないけれど、ホラーとしてなかなか面白い作品に仕上がっているのではないか、と思います。

井上夢人「あくむ」



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2013年の個人的ベストです。

小説

1位 宮部みゆき「ソロモンの偽証
2位 雛倉さりえ「ジェリー・フィッシュ
3位 山下卓「ノーサイドじゃ終わらない
4位 野崎まど「know
5位 笹本稜平「遺産
6位 島田荘司「写楽 閉じた国の幻
7位 須賀しのぶ「北の舞姫 永遠の曠野 <芙蓉千里>シリーズ」
8位 舞城王太郎「ディスコ探偵水曜日
9位 松家仁之「火山のふもとで
10位 辻村深月「島はぼくらと
11位 彩瀬まる「あのひとは蜘蛛を潰せない
12位 浅田次郎「一路
13位 森博嗣「喜嶋先生の静かな世界
14位 朝井リョウ「世界地図の下書き
15位 花村萬月「ウエストサイドソウル 西方之魂
16位 藤谷治「世界でいちばん美しい
17位 神林長平「言壺
18位 中脇初枝「わたしを見つけて
19位 奥泉光「黄色い水着の謎
20位 福澤徹三「東京難民


新書

1位 森博嗣「「やりがいのある仕事」という幻想
2位 青木薫「宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論」 3位 梅原大吾「勝ち続ける意志力
4位 平田オリザ「わかりあえないことから
5位 山田真哉+花輪陽子「手取り10万円台の俺でも安心するマネー話4つください
6位 小阪裕司「「心の時代」にモノを売る方法
7位 渡邉十絲子「今を生きるための現代詩
8位 更科功「化石の分子生物学
9位 坂口恭平「モバイルハウス 三万円で家をつくる
10位 山崎亮「コミュニティデザインの時代


小説・新書以外

1位 門田隆将「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日
2位 沢木耕太郎「キャパの十字架
3位 高野秀行「謎の独立国家ソマリランド
4位 綾瀬まる「暗い夜、星を数えて 3.11被災鉄道からの脱出
5位 朝日新聞特別報道部「プロメテウスの罠 3巻 4巻 5巻
6位 二村ヒトシ「恋とセックスで幸せになる秘密
7位 芦田宏直「努力する人間になってはいけない 学校と仕事と社会の新人論
8位 チャールズ・C・マン「1491 先コロンブス期アメリカ大陸をめぐる新発見
9位 マーカス・ラトレル「アフガン、たった一人の生還
10位 エイドリアン・べジャン+J・ペタ―・ゼイン「流れとかたち 万物のデザインを決める新たな物理法則
11位 内田樹「下流志向 学ばない子どもたち 働かない若者たち
12位 NHKクローズアップ現代取材班「助けてと言えない 孤立する三十代
13位 梅田望夫「羽生善治と現代 だれにも見えない未来をつくる
14位 湯谷昇羊「「いらっしゃいませ」と言えない国 中国で最も成功した外資・イトーヨーカ堂
15位 国分拓「ヤノマミ
16位 百田尚樹「「黄金のバンタム」を破った男
17位 山田ズーニー「半年で職場の星になる!働くためのコミュニケーション力
18位 大崎善生「赦す人」 19位 橋爪大三郎+大澤真幸「ふしぎなキリスト教
20位 奥野修司「ねじれた絆 赤ちゃん取り違え事件の十七年


コミック

1位 古谷実「ヒミズ
2位 浅野いにお「世界の終わりと夜明け前
3位 浅野いにお「うみべの女の子
4位 久保ミツロウ「モテキ
5位 ニコ・ニコルソン「ナガサレール イエタテール

番外

感想は書いてないのですけど、実はこれがコミックのダントツ1位

水城せとな「チーズは窮鼠の夢を見る」「俎上の鯉は二度跳ねる」

2012年ベスト

2012年の個人的ベストです
小説

1位 横山秀夫「64
2位 百田尚樹「海賊とよばれた男
3位 朝井リョウ「少女は卒業しない
4位 千早茜「森の家
5位 窪美澄「晴天の迷いクジラ
6位 朝井リョウ「もういちど生まれる
7位 小田雅久仁「本にだって雄と雌があります
8位 池井戸潤「下町ロケット
9位 山本弘「詩羽のいる街
10位 須賀しのぶ「芙蓉千里
11位 中脇初枝「きみはいい子
12位 久坂部羊「神の手
13位 金原ひとみ「マザーズ
14位 森博嗣「実験的経験 EXPERIMENTAL EXPERIENCE
15位 宮下奈都「終わらない歌
16位 朝井リョウ「何者
17位 有川浩「空飛ぶ広報室
18位 池井戸潤「ルーズベルト・ゲーム
19位 原田マハ「楽園のカンヴァス
20位 相沢沙呼「ココロ・ファインダ

新書

1位 倉本圭造「21世紀の薩長同盟を結べ
2位 木暮太一「僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?
3位 瀧本哲史「武器としての交渉思考
4位 坂口恭平「独立国家のつくりかた
5位 古賀史健「20歳の自分に受けさせたい文章講義
6位 新雅史「商店街はなぜ滅びるのか
7位 瀬名秀明「科学の栞 世界とつながる本棚
8位 イケダハヤト「年収150万円で僕らは自由に生きていく
9位 速水健朗「ラーメンと愛国
10位 倉山満「検証 財務省の近現代史

小説以外

1位 朝日新聞特別報道部「プロメテウスの罠」「プロメテウスの罠2
2位 森達也「A」「A3
3位 デヴィッド・フィッシャー「スエズ運河を消せ
4位 國分功一郎「暇と退屈の倫理学
5位 クリストファー・チャブリス+ダニエル・シモンズ「錯覚の科学
6位 卯月妙子「人間仮免中
7位 ジュディ・ダットン「理系の子
8位 笹原瑠似子「おもかげ復元師
9位 古市憲寿「絶望の国の幸福な若者たち
10位 ヨリス・ライエンダイク「こうして世界は誤解する
11位 石井光太「遺体
12位 佐野眞一「あんぽん 孫正義伝
13位 結城浩「数学ガール ガロア理論
14位 雨宮まみ「女子をこじらせて
15位 ミチオ・カク「2100年の科学ライフ
16位 鹿島圭介「警察庁長官を撃った男
17位 白戸圭一「ルポ 資源大陸アフリカ
18位 高瀬毅「ナガサキ―消えたもう一つの「原爆ドーム」
19位 二村ヒトシ「すべてはモテるためである
20位 平川克美「株式会社という病

2011年ベスト

2011年の個人的ベストです
小説
1位 千早茜「からまる
2位 朝井リョウ「星やどりの声
3位 高野和明「ジェノサイド
4位 三浦しをん「舟を編む
5位 百田尚樹「錨を上げよ
6位 今村夏子「こちらあみ子
7位 辻村深月「オーダーメイド殺人クラブ
8位 笹本稜平「天空への回廊
9位 地下沢中也「預言者ピッピ1巻預言者ピッピ2巻」(コミック)
10位 原田マハ「キネマの神様
11位 有川浩「県庁おもてなし課
12位 西加奈子「円卓
13位 宮下奈都「太陽のパスタ 豆のスープ
14位 辻村深月「水底フェスタ
15位 山田深夜「ロンツーは終わらない
16位 小川洋子「人質の朗読会
17位 長澤樹「消失グラデーション
18位 飛鳥井千砂「アシンメトリー
19位 松崎有理「あがり
20位 大沼紀子「てのひらの父

新書
1位 「「科学的思考」のレッスン
2位 「武器としての決断思考
3位 「街場のメディア論
4位 「デフレの正体
5位 「明日のコミュニケーション
6位 「もうダマされないための「科学」講義
7位 「自分探しと楽しさについて
8位 「ゲーテの警告
9位 「メディア・バイアス
10位 「量子力学の哲学

小説以外
1位 「死のテレビ実験
2位 「ピンポンさん
3位 「数学ガール 乱択アルゴリズム
4位 「消された一家
5位 「マネーボール
6位 「バタス 刑務所の掟
7位 「ぐろぐろ
8位 「自閉症裁判
9位 「孤独と不安のレッスン
10位 「月3万円ビジネス
番外 「困ってるひと」(諸事情あって実は感想を書いてないのでランキングからは外したけど、素晴らしい作品)